同種写像問題の困難性に基づく耐量子計算機暗号の安全性解析
Project/Area Number |
21K17739
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 60070:Information security-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小貫 啓史 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特任助教 (50896173)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 同種写像暗号 / 耐量子計算機暗号 / 楕円曲線 / モジュラー多項式 / 応用数学 |
Outline of Research at the Start |
量子計算機に耐性を持つ暗号(耐量子計算機暗号)の候補の1つである同種写像暗号の安全性を評価する。同種写像暗号は、耐量子計算機暗号の候補の中でも暗号通信で送信されるデータ量が小さいという特徴を持つことから注目を集めている。同種写像暗号の安全性は同種写像問題と呼ばれる問題の困難性を根拠としている。 本研究では、超特異楕円曲線上の同種写像問題に対して、その自己準同型環の部分情報に基づいて困難性の解析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き以下の研究を行った。 1. 終結式を用いた同種写像計算公式の高速化についての結果をJSIAM Lettersに投稿し採録された。また終結式計算に用いる多項式の取り方を変えることで更に高速化できることを示した。この結果を応用数理学会2022年度年会で発表した。 2. 同種写像署名SQISignの鍵生成に関する研究を行なった。昨年度発見した鍵生成が一様に行われない問題を少ない追加の計算コストで修正する方法を構築した。この結果をNuTMiC 2022で発表した。 今年度から以下の研究に着手した。 1. 同種写像グラフの高速探索を目指して、モジュラー多項式に関する研究に着手した。Montgomery曲線、Hesse曲線などの良い性質を持つ曲線の係数に関するモジュラー多項式が存在することを示し、それらの計算アルゴリズムを与えた。これによりj不変量を計算することなく、曲線の係数から直ちに同種な別の曲線を計算することが可能になった。この結果をSCIS 2023および応用数理学会第19回研究部会連合発表会で発表した。この結果の同種写像グラフの高速探索への応用について現在取り組んでいる。 2. 2022年7月末に同種写像暗号SIKEへの多項式時間鍵復元攻撃が報告された。本攻撃の影響範囲、数学的背景についての調査を行った。特に高次元のアーベル多様体上の同種写像の計算アルゴリズムについて調査した。これらの調査結果についてSCAISなどの研究集会で講演した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は同種写像問題を解くアルゴリズムの構築を目標としており、そのための核となる同種写像グラフの探索の効率化に必要なモジュラー多項式の拡張を行なった。 同種写像SIKEが用いている特殊な設定においては、同種写像問題を多項式時間で解くアルゴリズムが2022年7月に報告されたが、それについて調査を行い、本研究の対象とする一般の同種写像問題についてはそのアルゴリズムが適用できないことを確認している。 従って、研究計画に大きな変更は必要ない。但し、上記の攻撃の手法については引き続き調査を続ける必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に構成したMontgomery曲線上のradical isogeniesの公式と本年度構成したMotgomery係数に関するモジュラー多項式を組み合わせて同種写像問題を解くアリゴリズムの高速化を検討する。特にDelfs-Galbraithアルゴリズムにこれらを適用することで高速化できる可能性があり、それについて検討していく。 また、2022年7月に報告された同種写像暗号SIKEへの攻撃の手法について調査を進め、攻撃の拡張や暗号方式の構築への応用を検討する。
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)