Study on multi-task adaptive digital filter for reduction of acoustic echo and environmental noise
Project/Area Number |
21K17773
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 61010:Perceptual information processing-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
岩居 健太 立命館大学, 情報理工学部, 講師 (30794507)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 音響エコー雑音キャンセラ / 適応フィルタ / 共通誤差最小化 / 可変ステップサイズ調整法 / 音響エコーキャンセラ / 雑音抑圧 / マルチタスク適応フィルタ / 音響エコー抑圧 / 音響再生機器 / 空間伝達特性 |
Outline of Research at the Start |
本研究では, 拡声通話時における音響エコーおよび環境雑音の同時抑圧を目的としたマルチタスク適応フィルタの実用化を目指す. 従来, 音響エコーキャンセラ (AEC) とノイズサプレッサ (NS) は独立に実現されているため, 両者を同時使用した際に互いの残差信号が影響を与える可能性がある. 本研究では, 複数の目的信号に対して同時最適化を実現可能な適応フィルタを検討し, その実用化を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,2022年度に提案した共通誤差最小化に基づく正規化最小二乗平均 (Shared error normalized least mean square: SENLMS) アルゴリズムの,システム改良を行った.前年度までの手法では,背景雑音の非定常性が高くなった場合,システムの学習係数を適切に調整しシステムの安定化を図る必要がある.一方で,学習係数の調整は手動で行う必要があり,不適切な学習係数によりシステムが発散する恐れがある.そこで,2023年度はSENLMSアルゴリズムのための学習係数の自動調整法を提案した.この手法では,音響エコー抑圧部,背景雑音抑圧部のシステム更新の理論値に基づき,自動調整アルゴリズムを構築している.計算機実験により,本手法を用いることで非定常雑音環境下において学習係数の自動調整が適切に行われ,同時に音響エコー,背景雑音ともに十分抑圧できることが示された. 本提案手法は,アジア・太平洋地域における信号処理の国際会議であるAsia Pacific Signal and Information Processing Association Annual Summit and Conference (APSIPA ASC) 2023 (2023年10~11月開催) にて発表し,様々な意見をいただいた.また,国内における信号処理の研究会である電子情報通信学会 (IEICE) 信号処理研究会,応用音響研究会,音声研究会による第10回 音声・音響・信号処理ワークショップ (SPEASIP,2024年2~3月開催) にて発表し,信号処理研究者だけでなく音声・音響工学に関連する研究者からも意見をいただいた.なお,IEICE信号処理研究会 (2023年8月開催) にて,音響エコーキャンセラの近年の研究動向に関する招待講演を依頼され,これに関して発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り,マルチタスク型適応フィルタのアルゴリズム (SENLMSアルゴリズム) の性能改善が行われた.ただし,当初計画のチャネル拡張による手法以上に学習係数の自動調整が有効であると判断し,方針を修正した.なお,近端話者と遠端話者の同時発話時におけるシステムの安定性に関する対策が行われていないため,次年度に持ち越しの課題となる.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度の計画として,学習係数自動調整の修正および残差信号の更なる低減手法を検討する予定である.2023年度に提案の学習係数自動調整法においては,音響エコー抑圧部,背景雑音抑圧部の個別の理想状態を考慮していなかったため,非定常雑音の種類や音声の個人性により学習係数が適切に調整できない場合がある.そこで,学習係数の自動調整法の改良を図る.その際に,近端話者と遠端話者の同時発話も考慮する予定である.なお,学習係数の自動調整が適切に行われた際に,残差信号を大幅に低減できる場合がある.そのため,この手法により,当初の計画通り残差信号の更なる抑圧を達成可能だといえる.
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)