Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
化学工場などにおける産業化学物質の“反復”ばく露が発がん等の疾病と関係していることに着目して研究を進めてきた。 in vitroにおいて、職業性の膀胱がんと関連する芳香族アミン類 MOCAを反復ばく露した場合、単回ばく露と比べ、EKR等の発がんシグナル がより低濃度で活性化することを見出した (小林沙穂 et al., 労働安全衛生研究 in press)。 また、MOCAの毒性メカニズムについても解析を行った。国際がん研究機関IARCでグループ1(ヒトに発がん性あり)であるMOCAはDNA損傷性を有することが知られ、そのことが発がんの引き金となっていると考えられている。予想通りパルスフィールド電気泳動法では明らかなDNA損傷性を検出することができた。しかしながら、より感度の高いDNA損傷マーカー; gH2AX抗体を用いた方法では、MOCAの損傷性が検出されにくいことを見出し、 それにはH2AX mRNAの低下が関与していることをRNAシークエンスにより明らかにした(Kobayashi and Kashiwagi, 2023 Fundam. Toxicol. Sci. in press)。このようなケースは稀と考えられる一方、遺伝毒性スクリーニングにおいて偽陰性となる可能性があるため、“複数”の検出法を組み合わせて毒性スクリーニングを行う必要があると言う重要な教訓も得られた。 最後に、MOCAがDNA損傷性だけでなく、染色体異常を引き起こすことを見出し、その知見については、その詳細については国際誌に投稿すべく最終準備段階である。このように、MOCAの様々な毒性実験を通して、新規毒性メカニズムを見出すことができた。
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