Project/Area Number |
21K17902
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 64010:Environmental load and risk assessment-related
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
平良 渉 琉球大学, 学内共同利用施設等, 助教 (10816862)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 放射性セシウム / 放射線影響評価 / カリウムチャネル / クラミドモナス |
Outline of Research at the Start |
本研究では、放射性物質から放出される放射線だけではなく、放射性物質の持つ化学的(物理的)性質や崩壊に伴う元素の変換の影響にもフォーカスを当てて放射性物質の生物影響を明らかにする。研究には緑藻クラミドモナスを用い、放射性物質であるCs-137及びK-40がクラミドモナスの増殖速度や体サイズ、形態、遺伝子発現に及ぼす影響を明らかにする。また、これらの影響とカリウムチャネルの関連性についても明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、放射性物質の化学的な性質や崩壊に伴う元素の変化の観点からアプローチすることで、原子力事故によって生じる生物影響のメカニズム解明を目指すことを目的としている。また、土壌性の緑藻類であるクラミドモナスを材料に用いることで、光合成等の植物的な要素についても考察できるようにしている。 令和5年度は、所属が変更となり実験を行う場所の変更があり、クラミドモナスの培養が安定的に行える環境整備を新たに行った。培養はインキュベーター内で行っているため、光条件や温度管理はこれまでと変わらず、結果も比較可能である。また、RI施設の整理も行い、培養実験等を行うスペースの確保などの放射性物質を使った実験の準備も行った。環境整備に時間がかかってしまい、予定より遅れてはいるが、実験的としては、令和4年度に作成したカリウム・ナトリウムフリー培地を用いた培養実験を行った。カリウム・ナトリウムフリー培地に非放射性アルカリ金属を加え、放射線量ではなく、放射性物質の元素の違いによる影響を比較・検討した。 また、「第8回 福島原発事故による周辺生物への影響に関する勉強会」にオンラインで参加し、放射性物質および放射線による生物影響について、国内外における様々な分野の研究者と議論した。勉強会でいただいた情報やコメント等を本研究の考察等で活用する。 今後は、放射性セシウムを含んだ培地での培養実験も始める。このらのアルカリ金属類の元素や濃度、放射線量の違いによる影響を比較し、さらに株間での影響の違いも明らかにする。それらにより、放射性核種による影響の違いやカリウムチャンネルの関連性について考察を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ロシアのウクライナ侵攻および円安の影響により、購入予定していた放射性物質のK-40の入手が困難になり、新たな業者の選定や代替の方法の検討に時間がかかってしまった。 また、年度途中に所属が変更となり研究環境を整備するのに時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
R6年度は技術補佐員の雇用時間を予定よりも増やし全体的なスピードアップを図る。 入手困難なK-40を使った実験は、計画を変更する予定である。変更策としては、Cs-137とは性質が異なるSr-90や非放射性ナトリウムを使った実験を行う共に、Cs-137による外部被ばく実験も追加する(培地中に含まない被曝を検討)。
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