Project/Area Number |
21K18032
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 90030:Cognitive science-related
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
崎山 朋子 創価大学, 理工学部, 准教授 (30770052)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 視覚学習 / ランドマーク / 運動自由性 / 蟻道 / 目印 / 奥行 / ラーニング・ウォーク / 探索蟻 / 蟻 / 3次元空間 |
Outline of Research at the Start |
蟻は目印を学習する際, 風景の変化に合わせ, 不規則なリズムでターンを繰り返し, その間に目印等の視覚情報を記憶しているとされる. 本研究では, トレッドミル装置を用いることで蟻自身の無制限の移動に不随しない, 固定された目印を提示し, その際の蟻の歩行特性の解析を試みる. また環境との呼応という観点において, 目印の模様がみる角度で大きく異なるものを用意し, 同一の目印を3次元的に認識するのかについても別の実験を通して検証する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は, 前年度のSWARM 2022において発表した, 蟻の目印に対する3次元知覚の可能性を検証した研究成果を広げる形で論文を1本執筆し, AROB journalへ掲載済みである. さらに, SWARM 2023では, トレッドミル装置上での蟻同士の個体間接触における歩行特性の解析を扱った研究成果を発表した. ANTAM上にクロヤマアリのワーカーを設置し, 定期的に接触機器を用いて他個体と接触をさせた場合, 歩行が複雑なリズムを維持しつつも, 局所および大域探索の両方に秀でた運動をより実現しやすいことが明らかとなった. また, クロオオアリを用いた視覚目印学習時における運動の自由度に関する行動学実験も行った. 実験では, 自由にメイズを探索したのちに自ら目印付近の餌を吸える場合と, 触覚や足は自由に動かせつつも, 身体を固定された状態下で目印と餌を与えられる場合とで, 目印の学習度の違いを検証した. 結果, Y字メイズの片側アームに目印を提示してテストしたところ, 自由に動ける状況下での学習個体は有意的に目印アームを選択することが分かった. 以上の結果は現在論文として投稿し, リバイス中である. さらに, トビイロケアリの蟻道上での振る舞いに関して, 速度に着目する形での行動学実験も行った. トビイロケアリは帰巣個体と接触しつつ餌場に向かう場合が, 誰とも出会わない場合および双方向の他個体の流れがある場合と比較し, もっとも早く餌場にたどり着けることが明らかとなった. こちらも現在投稿中である. 今後は, クロオオアリを用いて, 自身の動きと目印の動きとの間に齟齬がある場合の目印学習度合の検証等を引き続き行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
すでに, 複数学会での発表や, 論文の受理, 投稿が行えているため. また, これまでの研究成果を踏まえた今後の実験群についても順調にデータがとれているため.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は以下2点について検証予定である. まず, ANTAMを用いた蟻個体の運動によって, 目印に対する自身の視覚的流れが運動と乖離する状況下での目印学習実験を行う. 2つ目の実験としては, フェロモン消失に対する蟻道上の個体の反応を実験的に検証する予定である.
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