Project/Area Number |
21K18036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 90110:Biomedical engineering-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
富井 直輝 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (00803602)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 電気的除細動 / 致死性不整脈 / 強化学習 / in silico学習 / 心臓光学マッピング / インテリジェント除細動 / 深層強化学習 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,低侵襲かつ確実なAI除細動の原理実証を目的として,心臓標本に対する適応的除細動実験システムを構築する.深層強化学習モデルを搭載した刺激制御装置を用いて,心臓標本の心室心外膜表面に装着した複数電極信号に基づいて,心臓への適応的なペーシング刺激を行い,その結果生じる細動の発生・停止を報酬としてモデルの学習を行う.さらに,複数の高速度カメラを用いた3次元パノラマ光学マッピングの同時計測によって,学習された適応的なペーシング刺激による除細動の機序を検証する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、低侵襲かつ確実な適応的除細動の原理実証を目的として、心臓標本に対する除細動の強化学習実験システムの構築を目標とする。本システムでは、深層強化学習モデルを搭載した刺激制御装置を用いて、心臓標本の心室心外膜表面に装着した複数電極信号に基づいて心臓への適応的なペーシング刺激を行い、その結果生じる細動の発生・停止にもとづく報酬によって、より効果的な刺激条件の学習が可能な実験システムを構築する。さらに、複数の高速度カメラを用いた3次元パノラマ光学マッピングの同時計測によって、学習された適応的なペーシング刺激による除細動の機序を検証する。
本課題は研究実施計画として、以下の3項目の目標を掲げている。①数値シミュレーション上での適応的除細動実験 ②刺激制御装置の製作 ③ウサギ摘出心標本における適応的除細動実験
初年度と2年目で①および②の原理検証、③の初期検討が完了した。最終年度は、②の完成および③の実施を目標とした。製作したシステムを実際のウサギ摘出心臓標本に接続して強化学習実験を行ったところ、心臓標本の使用可能時間は24時間程度である一方で、刺激による電極信号アーチファクトの解消に数十秒の時間を要し、学習に必要なエピソード数が十分に確保できない課題が明らかとなった。対策として刺激・計測切替回路を実装し、アーチファクト低減の効果を確認した。今後は切り替え装置を多チャンネル化し、引き続き強化学習実験を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
強化学習実験を実行するための刺激・計測回路、強化学習モデル学習装置、パノラマ光学計測システムを含めた実験システムはほぼ完成した。計画では強化学習実験の完了を目標としていたが、刺激による電極信号アーチファクトの解消に数十秒の時間を要し、学習に必要なエピソード数が十分に確保できない課題が明らかとなった。対策として刺激・計測切替回路を実装し、アーチファクト低減の効果を確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は刺激アーチファクトを低減する刺激・計測切り替え装置を多チャンネル化し、あらためて強化学習実験を行っていく。多数の学習条件による学習効率を比較することで、高い除細動効率を実現するための条件を明らかにしていく。とくに、心臓に対する刺激電極の配置は除細動効率に大きな影響を及ぼすことが予想されることから、数値シミュレーションを含めて最適な刺激電極配置に関する知見を明らかにし、動物実験による実証を行っていく。動物実験で多様な心臓に対する確実な除細動の見込みが得られた際には、臨床的な除細動装置への応用を検討していく。
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