急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の炎症制御機構の解明と新規治療戦略への展開
Project/Area Number |
21K18255
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Pioneering)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 49:Pathology, infection/immunology, and related fields
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
烏山 一 東京医科歯科大学, 高等研究院, 特別栄誉教授 (60195013)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥26,000,000 (Direct Cost: ¥20,000,000、Indirect Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,800,000 (Direct Cost: ¥6,000,000、Indirect Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2022: ¥9,100,000 (Direct Cost: ¥7,000,000、Indirect Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2021: ¥9,100,000 (Direct Cost: ¥7,000,000、Indirect Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 急性呼吸窮迫症候群 / 肺炎症 / 好塩基球 / 炎症抑制 / サイトカイン / 1細胞トランスクリプトーム解析 / 炎症制御 / 1細胞トランスクリプトーム解析 |
Outline of Research at the Start |
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)は、新型コロナウイルスによる重症肺炎などが誘因となって発症する重篤な急性肺炎症である。呼吸不全に対して人工呼吸管理がおこなわれるが、ARDSを直接改善する治療薬はない。申請者らはARDSの動物モデルの予備的解析から、希少な白血球のひとつである好塩基球がARDSの炎症抑制に重要な役割を果たしていることを強く示唆する知見を得た。すなわち、好塩基球を除去したマウスではARDSの肺炎症が増悪し、生存率が減少した。そこで本研究では、好塩基球によるARDS炎症の抑制・終焉の分子メカニズムを解明し、待ち望まれているARDSに対する新規治療戦略の開発へと繋いでいく。
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Outline of Annual Research Achievements |
急性呼吸窮迫症候群(Acute Respiratory Distress Syndrome, ARDS)は、重症肺炎、敗血症、外傷や誤嚥などが誘因となって発症する重篤な急性肺炎症である。急速に肺水腫をひきおこし、重度の呼吸不全に陥るため極めて予後の悪い疾患である。呼吸不全に対して人工呼吸管理がおこなわれるが、ARDSを今のところ直接改善する特効薬はない。新型コロナウイルス肺炎COVID-19では高齢者や基礎疾患を持つ患者がARDSを引き起こして重症化することが大きな問題となっており、肺炎症を抑制し肺機能を改善する新規治療法の開発が切望されている。私たちはARDSのマウスモデルの解析過程で、好塩基球を除去した場合に好中球浸潤がひどくなり肺炎症が増悪し重症化することを見いだした。すなわち、肺浸潤細胞の0.1%を占めるに過ぎない好塩基球が炎症抑制に寄与していることが強く示唆された。炎症初期には肺でのIL-1, IL-6, TNFなどの炎症性サイトカイン発現亢進が認められたが、炎症回復期にはTh2サイトカインIL-4発現が高まり、その主たる産生細胞が好塩基球であることが明らかになった。高感度1細胞トランスクリプトーム解析による網羅的遺伝子の結果、好塩基球由来IL-4が好中球ならびにマクロファージなどの標的細胞に作用して肺炎症を抑制している可能性が考えられた。現在、各種遺伝子改変動物、細胞除去抗体、阻害剤などを使って好塩基球由来IL-4の標的細胞における炎症抑制機序の詳細を解析している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高感度1細胞トランスクリプトーム解析を駆使することにより、肺浸潤細胞の0.1%を占めるに過ぎない好塩基球ならびにその標的細胞の網羅的遺伝子発現が可能となり、好塩基球による炎症抑制機構の詳細が明らかにされつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
好塩基球由来IL-4が好中球ならびにマクロファージに作用して肺炎症を抑制する機序を明らかにするために、各種遺伝子改変マウスを用いた機能解析を進める。
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Report
(3 results)
Research Products
(40 results)
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[Journal Article] Proinflammatory role of basophils on oxazolone-induced chronic inteatinal inflammation.2022
Author(s)
Inaba K, Higashiyama M, Watanabe C, Tomioka A, Ito S, Tanemoto R, Mizoguchi A, Nishii S, Wada A, Sugihara N, Hanawa Y, Horiuchi K, Akita Y, Okada Y, Kurihara C, Narimatsu K, Komoto S, Tomita K, Karasuyama H, Satoh T, Hokari R.
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Journal Title
J Gastroenterol Hepatol
Volume: 37
Issue: 9
Pages: 1768-1775
DOI
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Peer Reviewed
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[Presentation] 精神的ストレスによるアレルギー皮膚炎症増悪メカニズムの解明2022
Author(s)
吉川 宗一郎, 浦上 仁志, 藤田 悠紀, 長尾 圭, 日野 翔太, 松井 奎吾, 三宅 健介, 烏山 一, 森実 実, 神谷 厚範, 三宅 幸子
Organizer
第63回日本神経学会
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