Transformation of a leprosarium Kamiyama Fukusei Hospital from its establishment to the end of WWII
Project/Area Number |
21K18341
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 1:Philosophy, art, and related fields
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Research Institution | Seijo University |
Principal Investigator |
松岡 秀明 成城大学, 共通教育研究センター, 非常勤講師 (80364892)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | キリスト教 / カトリシズム / ハンセン病 / 神山復生病院 / 岩下壮一 |
Outline of Research at the Start |
現在の御殿場市に1889年に設立された神山復生病院は、第二次世界大戦の終戦までの日本のハンセン病療養施設のなかにあって、(1)カトリック教徒によって運営されていた、(2)他の療養施設は厳格な隔離体制をとるようになっていったが、患者は比較的に自由に行動することができた、という特徴を有していたが、これまで研究はほとんど行なわれていない。 本研究は、病院が所蔵する史料を検討し、以下の三点を明らかにすることを目的とする。(1)日本のキリスト教が運営したハンセン病療養施設の歴史的展開。(2)神山復生病院の所蔵史料の検討による患者たちの生活。(3)独自性の背景としてのカトリックの信仰にもとづく思想。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、以下の三点を明らかにすることを目的とする。(1)日本のキリスト教が運営したハンセン病療養施設の歴史的展開。(2)神山復生病院の所蔵史料の検討による患者たちの生活。(3)独自性の背景としてのカトリックの信仰にもとづく思想。 この目的のために、①世界のキリスト教がハンセン病をどのように捉え、患者の救援活動を行なったかについての基本的文献の収集、②日本でキリスト教がハンセン病をどのように捉え、患者の救援活動を行なったかについての文献の収集、③日本でキリスト教が運営したハンセン病療養施設の史料の収集、④神山復生病院にかかわる史料、具体的には復生記念館に残されている史料の収集、⑤史料の分析、⑥成果の発表、を行なう。3年めの令和5年度には、主として④~⑥を実行した。令和5年5月に新型コロナウィルス感染症が5類感染症に移行したことから、神山復生病院の復生記念館での調査を再開することが可能となり、④史料の収集として復生記念館が所蔵している史料を収集し、⑤史料の分析を行なった。また、⑥成果の発表として第49回日本保健医療社会学会大会(於東京都立大学、令和5年5月27日)において「国家、ハンセン病、キリスト教 ―賀川豊彦と岩下壮一の比較をとおして―」、日本宗教学会第82回学術大会(於東京外国語大学 府中キャンパス、令和5年9月9日)において「岩下壮一の『救癩』-国家、癩者、皇太后-」をそれぞれ口頭発表した。また、また、論文「皇太后・神父・癩者:岩下壮一の「救癩」の世界観」を『成城大学共通教育論集』第16号(令和6)に発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
3年めとなる令和5年度には、主として④~⑥を実行した。新型コロナウィルス感染症の流行のため、前年度までにほとんどできなかった復生記念館所蔵の資料の収集を本年度から本格的に行なった。この調査でいくつかの重要な資料を集めることができた。これまでに集めた史料の分析を行ない、以下の成果の発表した。具体的には、第49回日本保健医療社会学会大会(於東京都立大学、令和5年5月27日)において「国家、ハンセン病、キリスト教 ―賀川豊彦と岩下壮一の比較をとおして―」、日本宗教学会第82回学術大会(於東京外国語大学 府中キャンパス、令和5年9月9日)において「岩下壮一の『救癩』-国家、癩者、皇太后-」をそれぞれ口頭発表した。また、また、論文「皇太后・神父・癩者:岩下壮一の「救癩」の世界観」を『成城大学共通教育論集』第16号(令和6)に発表した。 しかし、新型コロナウィルス感染症の流行によって初年度(令和3)と二年め(令和4)に神山復生病院での資料収集がほとんど行えなかったので、本研究は「やや遅れている」と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究のまとめとして、第二次世界大戦終了までのキリスト教の救癩活動を包括的に把握しつつ神山復生病院の独自性を検討する。具体的には第50回日本保健医療社会学会で「癩者、神父、皇太后―神山復生病院院長岩下壮一の世界観」(於東京保健医療大学船橋キャンパス、令和6年5月25日)、第82回日本宗教学会(於天理大学、令和6年9月)で「戦前の「救癩」を主導したキリスト者たちと天皇制」を発表する予定である。また、『東京大学宗教学年報』第41号に論文を執筆する。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)