韓国現代史研究における手記分析の可能性と課題:望月カズ評価の再構成を中心に
Project/Area Number |
21K18383
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 3:History, archaeology, museology, and related fields
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
樋口 謙一郎 椙山女学園大学, 文化情報学部, 教授 (40386561)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 韓国 / 手記研究 / 現代史 / アーカイブズ学 / 手記分析 / 望月カズ |
Outline of Research at the Start |
本研究は「満州で孤児となり、戦後は韓国で130人以上の孤児を育てた日本人女性」として知られる望月(永松)カズの手記に着目し、その手記の史料性(歴史資料としての可能性と限界)を多角的に検討することにより、韓国現代史研究に手記(Memoirs)を活用・応用する道筋を見出すことを目指すものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、前年度に引き続き研究課題に関する基礎的研究および研究基盤の形成に注力するとともに、現地調査、研究協力者との意見交換などを逐次行い、研究成果の公開に力を注いだ。望月カズ関連の研究については、その手記の記述・筆致の整合性と真実性に関する精査を進め、その成果の一部を公開した。また、手記においてこれまで事実関係が判然としなかった個所につき、当時の新聞などの調査ならびに現地調査を推進した。日本、韓国の博物館・資料館などに出向き望月カズが経験した満州生活、敗戦直後の東京、朝鮮戦争、韓国首都圏の再開発に関する資料の収集に努めた。それらの調査の成果をもとに実施した国際学会での発表では、望月カズの手記に対する「作品観賞的」「文体論的」「構築主義的」の各アプローチの可能性を提唱し、これらのアプローチを今後深化させていくことを計画している。また、次年度の研究の準備として、望月カズに関する映画、創作作品、関連人物に関する調査を進めた。
手記を含めた歴史的文書とその記述の取り扱いに関連して、アーカイブズ学的関心をさらに深めるに至ったことから、その方面の調査研究も推進し、成果を国内外の学会で発表し、研究者からのフィードバックを受けた。併せて、タイとトルコの現代史、対日関係史関連のアーカイブズ研究との比較の機会も得られたことから、現地での資料収集を行った。
前年度から続いていた新型コロナウイルス感染防止のための諸々の規制は、次第に解除されてきたとはいえ、本年度においても影響なしとはいえず、出張や関係者との面会に困難が生じた。次年度において、さらなる調査と成果公開を推進を図るべく構想中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度から続いていた新型コロナウイルス感染防止のための諸々の規制は、次第に解除されてきたとはいえ、本年度においても影響なしとはいえず、出張や関係者との面会に困難が生じた。次年度において、さらなる調査と成果公開を推進を図るべく構想中である。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染防止のための諸々の規制が解除されてきたことに伴い、調査と成果公開を進めている。次年度においてそれらの推進を図るべく構想中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)