Project/Area Number |
21K18514
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 9:Education and related fields
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
小方 直幸 香川大学, 教育学部, 教授 (20314776)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 大学改革 / 学長 / 失敗知 / アーカイブズ |
Outline of Research at the Start |
大学に対する社会の期待が従来にも増して高まっている。それを背景に、大学に対しては様々な要求が向けられ、いわゆる大学改革が常態化している。しかし、改革の成功事例のみが注目されがちであることや、企業の失敗と異なり、不祥事以外はニュースになることが少ないため、改革をめぐって種々の失敗等が起こっているにもかかわらず、その知見が十分に検討され、かつ失敗を繰り返さないことに向けたいわゆる失敗知が共有されないままとなっている。この研究は、こうした大学改革の失敗知に着目し、それを広く共有することで、過去に生じた大学改革の知見を、将来の大学改革の実践に知のギフトとして残そうとするものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は大学改革の中でも失敗事例に着目し、その知見を共有して今後の大学改革に活かすことを目的としている。そのため、個別の改革事例に関わる情報収集を行った上で、それを管理職が実際に活用できるようにケース素材として蓄積することを目的としている。 一昨年度は事例収集の前段階としての文献調査に加え、学長が大学改革をどのように捉えているかに関する予備調査を実施した。調査票は全国の755大学に発送し、2022年の2-3月にかけて、紙媒体とWeb調査を併用する形で実施した。有効回収数は274件、回収率は36%であった。昨年度は本調査に対する本格的分析を進め、学長の改革に対する認識が多元化する実態や背景について、組織論的なアプローチ等から考察を行った。基礎となる分析は既に終了しており、何れかの学術媒体において研究成果を報告する予定である。 一方で、上記調査に協力のあった学長のうち、学長経験年数が比較的長い者を対象に、大学改革のケーススタディにも着手した。昨年度は全8大学の学長にインタビュー調査を行った。1ケースあたりのインタビューは1~1.5時間で、改革の中でもとりわけ成功認識ではない事項について、具体的に話を伺った。調査で得られた情報は、将来的に教材を目指して収集したものであり、匿名化した上で1ケース4000字程度の比較的短時間で読める具体的なケース素材として書き起こし、協力いただいた学長に内容の確認をとり、確定する作業を概ね終えた。今年度はその成果を公表する予定で、こちらも当初の予定通り作業を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍で若干スタートが遅れたが、アンケート調査の考察・分析も踏まえつつ、個別具体の改革事例集を訪問調査によって収集しまとめる作業に着手しており、予定していた8校の事例収集を終えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は最終年度にあったり、設置者の専門分野のバランスも考慮しながらもう数校、学長への訪問調査を行い、事例を加える予定である。その上で、学長を中心とした管理職養成の教材・素材として使用に耐えるケーススタディ集として研究成果を公表する予定でいる。
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