Project/Area Number |
21K18523
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 9:Education and related fields
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
奥田 隆史 愛知県立大学, 情報科学部, 教授 (20204125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 君子 名古屋学芸大学, メディア造形学部, 教授 (50241196)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 集団の意思決定 / 集団浅慮 / ムードチェンジャー / マルチエージェントモデル |
Outline of Research at the Start |
集団浅慮に陥ると集団は危険性の高い決定をする.いじめはその典型である.いじめのような集団の負の行動を予防・抑制するには,多数意見に同調せずあえて反対意見を述べ,多様性を維持するようなムードチェンジャーが有効である.ムードチェンジャー役ロボットを実装すれば,様々な社会問題の根源にある人の集団行動における負の問題を解決する手段にもなり得る.負の問題には集団浅慮,集団になると人は怠るという「社会的手抜き」,同調圧力や表面的一致などによる「非合理的意思決定」等も含まれる.これらは組織の多様性維持装置,ご意見番的存在としてのムードチェンジャー役ロボットを投入することで解決することも可能になるであろう.
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Outline of Annual Research Achievements |
集団の意思決定において,早急に合意形成を図ろうとするときなど,集団浅慮(グループシンク)に陥ってしまうことがある.集団浅慮に陥ると,集団は極性化し,危険性の高い決定をしてしまう.自分一人であれば冷静に判断できるようなことが,集団で議論することにより,かえって判断能力が欠如してしまうのである.結果として「三人寄れば文殊の知恵」という諺とは逆のことが起き,集団の負の側面が現れる.学校でのいじめはその典型である.深刻な問題であり,早急な解決が求められている.いじめのような集団の負の行動を予防・抑制するには,多数意見に同調せずあえて反対意見を述べ,多様性を維持するようなムードチェンジャーが有効である. 本研究の目的は,いわば教室におけるムードチェンジャー役(または多様性維持装置)として「ロボット」を導入・実装し,いじめ問題(集団の負行動)を予防・抑制する効果を検証することである.この目的を達成する上で,ベースとなる部分は,人の集団生活に関連する集団の意思決定における様々なダイナミクスの数理モデルの構築である. 2021,2022年度は机上討論に基づいてマルチエージェントモデルを3種類:(1)レジ選択において内的要因と外部要因(仕掛け)により個人が意思を決定するモデル,(2)伝統的な餅まきを固定されたリソースを奪い合う数理モデルとして定式化し,集団としての利得をより良くするための,個人の意思決定モデル,(3)鬼ごっこを多様性を有するエージェントが役割分担を動的に変更していく数理モデルとして定式化し,役割分担が平滑化するアルゴリズムを検討した.さらに実際の大学におけるグループ分けと発話量の関係を明らかにした.2023年度はモデル(1)~(3)をクラスにおける生徒と教員の関係へ適応し,教員の表情変化がムードを変えることに与える影響度を明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度はマルチエージェントモデルを活用した研究として査読論文1件,国内学会発表12件を公表した.また,グルーピングとクラスの雰囲気との関係を分析した実証研究として,国内学会発表4件を公表した.以上の実績から,本研究はおおむね順調に進展していると評価している.
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度末に最終的な研究成果の一部である数理モデルについて情報処理全国大会で公表することができた(鈴木里菜,奥田隆史,マルチエージェント・システム・アプローチによるムードチェンジャーの表情変化がクラス雰囲気におよぼす効果の分析,第86回情報処理学会全国大会,神奈川大学,2024年3月).期間延長した2024年度は,本公表数理モデルを活用し,複数のパラメータでムードチェンジャーの役割を検証し,成果をまとめ公表する.
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