Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は, 「痛いの痛いの飛んでいけ」の文化差とわらべうた役割イメージと世代差の検討を行った. 以下3点の研究成果を得ることが出来た. (1)中国と日本の学生を対象に半構造化面接と行動実験を行い, 「痛いの痛いの飛んでいけ」の文化差を検討した. 痛みを減弱させるための声かけやあやし行為は両群に共通して認められた.しかし, 声かけの内容や動作には相違が認められた. 日本人の80%は, 「なでる」と「飛ばし」を行ったが, 中国人は, 「なでる」や「飛ばし」, 「息吹きかけ」等の行為の多様性が認められた. これより, 痛みを減弱させるおまじないには, 文化普遍的な基盤があることが考えられた(第35回日本発達心理学会にて発表). (2)子育て経験者と子育て未経験の大学生に対して半構造化面接を行い, わらべうたの役割イメージと世代差を検討した. くすぐり唄は「スキンシップと楽しさの共有」, 子守り唄は「母親が歌う安らぎ」, 痛いの痛いの飛んでいけは「気分転換と痛みの緩和」の体験イメージが見出された. 親世代と子ども世代ではわらべうたの体験プロセスが異なった. また, 大学生とその保護者に対して, 馴染みのあるわらべうたに関する質問紙調査を行った.「むすんでひらいて」や「げんこつやまのたぬきさん」などの10種類のわらべうたの中で, 両者が共通してよく知っていたのは, 「かごめかごめ」であった. (3)わらべうたの社会実践活動として, 乳幼児を対象にわらべうたや手遊びを行う子育て支援講座を4回実施した. 研究期間全体の研究成果としては, 「痛いの痛いの飛んでいけ」の実験研究が, 和文雑誌の電子情報通信学会技術研究報告に掲載された. わらべうたの役割と世代差の質的研究が, 神奈川大学人文学研究所報に掲載された. また, これら研究を支える論文が, 査読付き国際誌に掲載された.
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