Project/Area Number |
21K18579
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 11:Algebra, geometry, and related fields
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
三松 佳彦 中央大学, 理工学部, 教授 (70190725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 真訓 静岡大学, 理学部, 講師 (30708392)
小川 竜 東海大学, 理学部, 講師 (90759143)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 代数的 Anosov 流 / 代数的 Anosov 葉層 / Hirzebruch-inoue 曲面 / Stein 曲面 / 強擬凸性 / Fatou-Bieberbach 現象 / Anosov 力学系 / 双曲曲面 / Hilbert modular 曲面 / Hirzebruch-Inoue 曲面 / Stein 多様体 / Anosov 葉層 / Anosov 流 / 接触構造 |
Outline of Research at the Start |
種数2 以上の閉リーマン面(双曲曲面)の測地流が定義される(双曲幾何的)相空間、および Hilbert modular 曲面上の正則函数に関する複素函数論を展開し、この空間が(他の)強擬凸複素曲面の真部分集合とは決してならない、特に、所謂 Fatou-Bieberbach 現象が起こらないことを証明することを最終目標とした研究を行う。 Anosov 系を中心とした力学的微分トポロジー、複素曲面に関する代数幾何、複素幾何、Fatou-Bieberbach 現象を中心とした多変数関数論などを相互的理解していくことが研究の枠組みとなる。
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Outline of Annual Research Achievements |
種数2以上のRiemann面に自然に付随する平坦 CP^1 葉層束のLevi-平坦超曲面として自然に付随する平坦円周束が存在し、測地的代数的 Anosov 葉層の典型例であるが、これらが一般化された Chern-Hamilton 予想の解(Reeb 流による接触構造に適合した Riemann 計量のLie 微分の L^2 ノルムを汎関数とする変分問題の臨界点)が正確にこのクラスの Anosov 流を Reeb 流とする、測地的代数的 Anosov 型接触構造であることを解明した。本研究の主対象と主予想が妥当なものであることを側面から支援する結果を得たことになる。 本研究のもう一つの主対象である Hirzebruch-Inoue 曲面に付随する、懸垂型代数的 Anosov 葉層に関しても、対応するカスプ特異点の、特異点解消(これがHirzebruch modular 曲面)ではなく Milnor fiber に取り合えたものの Lagrangian Torus fibration に付随する整 affine 構造から Hirzebruch modular 曲面の symplectic 構造が回復すること得ていたが、この場合のカスプ特異点に対応する双曲型特異点の Milnor fiber との関係がDehn手術によって記述されるという予想を得、(2,3,7) の場合にはそれを証明した。 葉層構造の観点からは、本研究の鍵となるはずの、仮想境界にある横断的実余次元1実解析的葉層構造の定性理論の基礎として、実1次元解析的微分同相写像の不動点の近傍における、驚くべき構造を2022年から2023年にかけて発見したが、これを葉層構造論に具体的に応用する方策の一つが明らかになった。これにより肝心な平坦円周束に対する Mather-Thurston 写像は、C^∞級の場合と異なり実解析的な場合は役に立たないと思われていたが、実際そうではないことが分かってきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究期間の前半がコロナ禍にあたり、1年以上の間、研究交流が難しかったことが全般の研究の遅れの大きな原因となっている。この1年強はようやく研究が進みだした。本研究の主題に対しては、直接的な進展がまだ多くは得られていないが、それを支持する周辺のAnosov 系、複素曲面、symplectic 構造に関する理解が大いに進んだので、やや遅れている研究を発展させる準備が整い始めていると判断される。
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Strategy for Future Research Activity |
Hirzebruch-Inoue 曲面に関する Zaffran の仕事が、双曲曲面に関する我々の得ている関数論的結果を平行するが、更にこれを L^2 評価することが予想への前進となるであろう。この方向性を進めることが一つの指針となる。 また、懸垂型代数的 Anosov 流と測地型代数的 Anosov 流が閉記号に沿う Dehn 手術でつながることが幾つかの例で知られており、より一般に期待される。この現象が特異点論としてカスプ特異点と双曲特異点の双方の Milnor fiber の一般的手術(C^3 への自然な埋め込みに付随する Morse 理論における所謂ハンドルアタッチング)で記述されることも期待され、特殊例では代表者により証明されている。この現象を関数論の立場から解釈することを新たな具体的方針として研究を進めたい。
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