Project/Area Number |
21K19022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 36:Inorganic materials chemistry, energy-related chemistry, and related fields
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
二村 竜祐 信州大学, 学術研究院理学系, 助教 (90647223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 宏 信州大学, 学術研究院理学系, 助教 (80788183)
川出 健太郎 信州大学, 学術研究院理学系, 助教 (90749243)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
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Keywords | ジオファクトリー / ミューオン透過測定 / 地質調査 / 超高圧実験 / 地球主導型社会 / ホットスポット / 地球内部 / 資源合成 |
Outline of Research at the Start |
近年,環境・エネルギー問題が深刻化する一方で,問題解決のための革新的なアイデアや材料の創出に閉塞感がある.特に,新規エネルギー資源として期待されるバイオマスや合成燃料の分野でも,『自然の移ろいやすさ』や『設備整備』などで依然として問題が山積する. 本研究では,地球内部に内在する温度・圧力・組成条件の特異な反応場(ホットスポット)に着目し,ミューオン測定そして地質マッピングによりホットスポットを見つけ出す.さらにホットスポットを化学合成の場として活用することで,地球が本来有している『モノづくり』のポテンシャルを最大限に引き出し,地下資源合成法(ここでは合成燃料)の確立を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、地球の地下空間に遍在する最適な,1)温度,2)圧力,3)組成の条件を満たすホットスポットをミューオン透過測定及び地質調査から見つけ出し,資源合成へと活用することで『天然合成実験施設=ジオファクトリー』の実現を目指している.特に2年目は、1年目で土台を作った①ミューオン透視装置開発および密度マッピング(川出),②地質調査による組成マッピング(森),③到達可能な地下条件での燃料合成法の開発(二村)の3つのについてさらに深化させるための検討を行った。 ①については,予定していた軽量化・コンパクト化したミューオン透視装置2号機の完成には至っていないが,既に完成した初号機の動作試験・キャリブレーションにより実地試験で利用する準備が整った。 ②では川出,森,二村の三者合同で研究対象地域である溝口露頭に赴き,ドローン探査による地形マッピング実験を行い研究対象を確認し合った. ③では,放射光施設フォトンファクトリーの高圧XビームラインであるBL18Cで,多孔性カーボン細孔中に閉じ込めた水の高圧下でのin-situ X線散乱の実験を行った.これにより,ナノ空間中の水はバルクでは結晶化する圧力条件でも結晶化しない特異な状態であることが明らかとなった.さらに,再現性及び細孔径依存性に対する追加の実験のためのビームタイムが新規に採択された(48時間/年, 受理番号2023G042).多孔性材料が有するナノ空間を利用した資源合成の研究への展開が期待される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目の実験についてはおおむね順調に進展している。①では、2年目で予定していたミューオン透過装置2号機の完成には至っていないが、初号機の実地試験での利用の準備は大方整った。また③で2年目に予定していたダイアモンドアンビルセルの購入は3年目まで持ち越した。これは、PFでの高圧X線散乱測定のビームタイムが2年目で満了したためである。次年度のための新規ビームタイムが採択されたため、3年目でダイアモンドアンビルセルを購入し今後の実験の効率化へとつなげる。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目は、担当のお互いの連携をさらに強化する。2年目に行った、3者合同の溝口露頭のドローン探査による地形マッピング実験では、研究対象に対する共同認識へとつながった。今後さらに3者の連携を深める。具体的には、ミューオン透過装置作成担当の川出と地質調査担当の森が協力することで、溝口露頭でのミューオン透過測定や、森と高圧実験の二村の連携による天然多孔性炭素材料の多孔性の評価を行い、地下の条件を模した条件での高圧資源合成へとつなげる。
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