RNA品質管理機構によるイントロン-エクソン化RNA生成と癌維持機構への関与
Project/Area Number |
21K19402
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 50:Oncology and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
谷上 賢瑞 東京大学, アイソトープ総合センター, 特任准教授 (90648627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽 超 早稲田大学, 理工学術院総合研究所(理工学研究所), 次席研究員(研究院講師) (80822460)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
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Keywords | RNA品質管理機構 / RNAエキソソーム複合体 / MTR4 / EXOSC4 / hnRNP H1 / NEAT1 / 大腸癌 / イントロン-エクソン化RNA / ロングリード解析 / TP53 |
Outline of Research at the Start |
RNAプロセシング、RNA分解、RNA 修飾などの「RNA品質管理機構」は、様々な外部刺激に応じて適切に遺伝子発現レベルを調節するために非常に重要な制御機構であり、その中心的な役割をRNA結合タンパク質が担っている。「RNA品質管理機構」の破綻が、癌化等の様々な疾患の原因になっているが、「RNA品質管理機構」の異常が生じる分子機構については十分に明らかになっていない。本課題では、核内RNA分解機構であるRNAエキソソーム-MTR4複合体に着目し、大腸癌における「RNA品質管理機構」の解明を進め、RNA品質管理機構による癌発生の原因究明を推進する。
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Outline of Annual Research Achievements |
RNAプロセシング、RNA分解、RNA 修飾などの「RNA品質管理機構」は、様々な外部刺激に応じて適切に遺伝子発現レベルを調節するために非常に重要な制御機構であり、その中心的な役割をRNA結合タンパク質 (RBP) が担っている。「RNA品質管理機構」の破綻が、癌化等の様々な疾患の原因になっているが、「RNA品質管理機構」の異常が生じる分子機構については十分に明らかになっていない。申請者は、核内RNA分解機構であるRNAエキソソーム-MTR4複合体に着目し、癌における「RNA品質管理機構」の解明を進め、下記の2点を見出した。1) RNAエキソソーム構成因子及びMTR4は、様々な癌で発現が亢進している。2) MTR4の発現を抑制すると、様々な構造異常RNAが生成される。本研究課題では、「RNAエキソソーム-MTR4複合体はRNAが持つどのようなメッセージを識別して生成及び分解を制御するのか」、また「構造異常RNAがどのような機能を有するか」に焦点を当て、RNAエキソソーム-MTR4複合体の機能解析を進める。 本年は、新規MTR4 結合タンパク質としてhnRNP H1 を同定し、MTR4-hnRNPH1複合体がlncRNA NEAT1を認識して分解を促進することを明らかにした。また、MTR4の発現抑制によって安定化したNEAT1が、核内構造体パラスペックルの形成を促進し、標的遺伝子である免疫応答因子IL8の発現を制御することを明らかにした (RNA biology 2021)。また、エキソソームバレル因子EXOSC4が複数の癌種で遺伝子増幅していることを見出し、膵癌細胞でEXOSC4の発現を抑制すると膵癌細胞がアポトーシスを引き起こすことを明らかにした (International Journal of Molecular Sciences 2022)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
RNAエキソソーム-MTR4複合体によるRNA分解制御の観点から研究を推進した。MTR4がlncRNA分解制御機構を介して疾患に関与する可能性が見出し、またRNAエキソソーム構成因子のゲノム増幅が膵癌の悪性化に関与することが示した。これらの研究成果を論文発表できたため、本年度は順調に研究が進展したと判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度まで進めてきた研究を基盤として、RNAエキソソーム-MTR4複合体の機能解析を引き続き実施する。主に、MTR4がRNAのどのようなメッセージを識別・認識して生成及び分解を制御するのか、またMTR4によって生成が制御されている構造異常RNAがどのような機能及び生理的意義を有するかに焦点を当て、研究を推進する。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Pan-cancer methylome analysis for cancer diagnosis and classification of cancer cell of origin.2021
Author(s)
Shimizu D, Taniue K, Matsui Y, Haeno H, Araki H, Miura F, Fukunaga M, Shiraishi K, Miyamoto Y, Tsukamoto S, Komine A, Kobayashi Y, Kitagawa A, Yoshikawa Y, Sato K, Saito T, Ito S, Masuda T, Niida A, Suzuki M, Baba H, Ito T, Akimitsu N, Kodera Y, Mimori K.
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Journal Title
Cancer Gene Ther.
Volume: Epub
Issue: 5
Pages: 1-1
DOI
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Peer Reviewed / Open Access
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