血糖・血圧変動モニタリングによる糖尿病・高血圧非合併高齢者の転倒予測は可能か?
Project/Area Number |
21K19670
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 58:Society medicine, nursing, and related fields
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
大久保 孝義 帝京大学, 医学部, 教授 (60344652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辰巳 友佳子 帝京大学, 医学部, 講師 (00757685)
佐藤 倫広 東北医科薬科大学, 医学部, 講師 (70717892)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
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Keywords | 血糖変動 / 高齢者 / 転倒 / 血糖持続モニタリング / 24時間血圧 |
Outline of Research at the Start |
長期前向きコホート研究(大迫研究)対象者と長野県佐久総合病院人間ドック受診者を対象に、75g経口ブドウ糖負荷試験時にFlash glucose monitoring(FGM、最新の血糖持続モニタリング)を実施し非糖尿病高齢者におけるFGMの有用性を確認する。次に非糖尿病・高血圧高齢者でFGMと24時間血圧・家庭血圧の同時測定を行い血糖変動と血圧変動との関連を明らかにする。さらに測定期間中の生活行動、自覚症状記録から血糖・血圧値に急激な変動および高値・低値を認めた時間の生活行動、また変動時の自覚症状の有無から転倒リスクを分析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
大迫研究対象者(岩手県花巻市大迫町住民)のうち、2023年度の対象地区で7月上旬にFreeStyleリブレPro(以下、リブレ)を用いてFlash glucose monitoringを73名に実施した。2022年度施のリブレのデータを2023年度のものと統合し、解析用データセットを作成した。分布等を確認したところ、装着初日は装着後1日目以降と比較して、血糖値が低く推定されている傾向があった。これは、研究者数名で事前検討した際にも観察された現象であったが、研究対象者でも確認されることが分かった。装着期間中の日々の記録において、転倒やめまいなどについての情報も聴取したが、期間中に転倒した者は1人もおらず、めまいなども数名しか経験していなかった。低血糖と転倒・めまいの関連を検討するには今後さらに対象者を増やす必要があると考えられる。 昨年度から着手していた佐久総合病院人間ドック科の経口ブドウ糖負荷試験のデータを用いた稀な血糖曲線に関する分析について、国際学術雑誌(J Clin Endocrinol Metab. 2024 Feb 20;109(3):e975-e982.)に発表した。以下、要約。対象者は7495名中(糖尿病既往なし)、負荷30分後もしくは60分後の血糖値が負荷前の空腹時血糖値を下回る者が、それぞれ2.3%、10.2%存在し、年齢が若い、女性、Body mass indexが低い、インスリン分泌能が高い、高血圧治療者が少ない、脂質異常症治療者が少ないなどの特徴があることが分かった。しかし、次の人間ドック受診時(受診間隔の中央値:366日)にも同血糖曲線を呈する者は、それぞれ19.4%、28.0%であり、再現性は低かった。約6年糖尿病発症を追跡した分析からは、これらの者の糖尿病リスクは非常に低いことが分かった。この稀な血糖曲線は高齢者には当てはまらない傾向があることから、非高齢者と比較して高齢者においては食後の低血糖症状による転倒のリスクは低い可能性が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度に予定していた連続血糖測定を新型コロナの影響で延期したが、大迫研究の主要調査の予定に合わせて実施する必要があるため、延期分を2022年にまとめて実施することができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
連続血糖測定実施者数を増やすため、2024年度以降も調査を継続する。データが蓄積されれば家庭血圧測定の結果と突合し、統計分析を行う。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)