胎生期の栄養感知シグナルを介した健全な腎臓形成機構の解明
Project/Area Number |
21K19721
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 59:Sports sciences, physical education, health sciences, and related fields
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
馬場 理也 熊本大学, 国際先端医学研究機構, 准教授 (10347304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有馬 勇一郎 熊本大学, 国際先端医学研究機構, 特任准教授 (60706414)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | 胎生期 / 栄養状態 / 腎発生 / 栄養感知機構 / Flcn / ネフロン前駆細胞 |
Outline of Research at the Start |
腎臓の機能単位であるネフロンは再生せず加齢に伴い減少する。生涯にわたり腎機能を良好に維持する為には、充分数のネフロンを持った健全な腎臓を形成する事が重要である。ネフロン前駆細胞は胎生期に複製と分化のバランスを適正に保ちつつネフロンへと分化し、充分なネフロンが形成される頃に全て分化して消失する。胎生期の低栄養がネフロンの減少と高い相関関係にある事は既知だが、ネフロン前駆細胞の複製・分化のバランスと栄養状態との関係は未解明である。本研究は、独自の研究背景と予備データを足掛かりに母体からの栄養が細胞内栄養感知機構を介し、ネフロン前駆細胞の複製と分化のバランスを制御する分子機構を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
腎臓の機能単位であるネフロンは再生することがなく生理的な加齢と共に減少していく。その為、生涯にわたり腎臓の機能を良好に維持する為には、充分な数のネフロンを持った健全な腎臓を胎生期に形成する事が不可欠である。ネフロンのもととなるネフロン前駆細胞は、胎生期に自己複製を繰り返しつつその一部がネフロンへと分化し、充分量のネフロンが形成される時期に全て分化して消失する。大規模な疫学調査により、胎生期における母体の低栄養がネフロン数の減少と高い相関関係にあることが明らかにされている。本研究は、母体からの栄養が、胎児におけるネフロン前駆細胞の自己複製と分化のバランスを制御している仕組みを明らかにし、更にそのバランスを人為的に操る方法の開発へと展開し、健全な腎発生促進による健康寿命の延伸に寄与する事を目的とする。 この目的のために、申請者が独自に樹立した、ネフロン前駆細胞特異的な栄養感知機構異常マウス(FlcnKO)、妊娠母マウスの栄養制限による低出生体重モデル、栄養感知機構欠損iPS細胞を用いたインビトロネフロン分化の系を用いて研究を進める。 これまでに低出生体重モデルの樹立を行い、低出生体重マウス成体におけるネフロン数、糸球体の大きさ等を解析し、妊娠時低栄養が腎発生へ及ぼす影響を評価した。また、栄養感知機構異常マウス(FlcnKO)のネフロン前駆細胞を解析し、その異常を見出した。更にネフロン前駆細胞の網羅的遺伝子発現解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
妊娠母マウスの低栄養食の条件検討の末、低出生体重モデルにおける腎形成への影響の解析が可能となった。また、ネフロン前駆細胞特異的な栄養感知機構異常マウス(FlcnKO)の解析から、栄養感知機構とネフロン前駆細胞数との間に関係性があることを見出した。一方で低栄養食を与えられた妊娠母マウスは流産率が高いと思われ、解析に十分な数の低出生体重児を得るのに予定以上の時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
・ネフロン前駆細胞特異的な栄養感知機構異常マウス(FlcnKO)腎臓の詳細な解析:免疫染色により各分化段階のネフロン前駆細胞、ネフロンへの分化を発生段階毎に定量。ネフロン前駆細胞の自己複製、細胞増殖を解析。メタボローム解析により、発生段階にあるネフロン前駆細胞の代謝変化を解析。母マウス栄養制限によるネフロン前駆細胞の自己複製と分化への影響を解析 ・低体重出生マウスモデルの解析:ネフロン前駆細胞の定量、自己複製と細胞増殖の解析、遺伝子発現や代謝状態の変化を、FlcnKOマウスの解析を踏まえて解析。
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Report
(2 results)
Research Products
(21 results)
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[Journal Article] Single-cell transcriptomes underscore genetically distinct tumor characteristics and microenvironment for hereditary kidney cancers2022
Author(s)
Jikuya R, Murakami K, Nishiyama A, Kato I, Furuya M, Nakabayashi J, Ramilowski JA, Hamanoue H, Maejima K, Fujita M, Mitome T, Ohtake S, Noguchi G, Kawaura S, Odaka H, Kawahara T, Komeya M, Shinoki R, Ueno D, Ito H, Ito Y, Muraoka K, Hayashi N, Kondo K, et.al.
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Journal Title
iScience
Volume: 25(6)
Issue: 6
Pages: 104463-104463
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Seventh BHD international symposium: recent scientific and clinical advancement.2022
Author(s)
Woodford MR, Andreou A, Baba M, van de Beek I, Di Malta C, Glykofridis I, Grimes H, Henske EP, Iliopoulos O, Kurihara M, Lazor R, Linehan WM, Matsumoto K, Marciniak SJ, Namba Y, Pause A, Rajan N, Ray A, Schmidt LS, Shi W, Steinlein OK, Thierauf J, Zoncu R, Webb A, Mollapour M.
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Journal Title
Oncotarget
Volume: 13
Issue: 1
Pages: 173-181
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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