Project/Area Number |
21K19818
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 62:Applied informatics and related fields
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
藤田 桂英 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00625676)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | テキストマイニング / 議論マイニング / 合意形成支援 / 交渉ダイアログ / 交渉マイニング / 人工知能 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、人工知能が交渉という人間が行う高等なコミュニケーションを支援することを目指して、新たに交渉マイニング(Negotiation Mining)の確立を目指す。交渉問題に関する構造がある程度明らかである場合を想定し、交渉の進行や合意の成否、交渉参加者の歩み寄りのポイントを自動的に実施できる手法を提案し、定量的、定性評価を実施する。また、交渉支援システムへの応用を見据えてプロトタイプシステムの設計を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、人工知能が交渉という人間が行う高等なコミュニケーションを支援することを目指して、新たに交渉マイニング(Negotiation Mining)の確立を目指す。これまで交渉という枠組みでは、歩み寄りなどの交渉戦略が大きく影響するため、人工知能が重要な情報を自然言語による交渉ダイアログから抽出するための研究がほとんどなかった。そこで、交渉問題に関する構造がある程度明らかである場合を想定し、交渉の進行や合意の成否、交渉参加者の歩み寄りのポイントを自動的に実施できる手法を提案し、定量的、定性的評価を実施する。 交渉マイニングを教師あり学習に適用させるために、交渉ダイアログデータの収集および生成を行った。これまでの交渉に特化した自然言語対話コーパスは、問題設定が単純化されているうえに規模が小さいため、深層学習等には向いていない。そこで、既存コーパスより大規模でより複雑な交渉を扱ったデータセットをクラウドソーシング等で生成した。さらに、独自のアノテーションスキームを提案し、効率的かつ質の高いアノテーションを実施した。 一般的な自然言語の文書に対して重要な情報を抽出する既存研究は存在するが、交渉の場合に抽出するためのスキーム(参加者の発言の種別や関係)は独自である。そこで、最新の深層学習モデルを中心に、交渉判定に有効な要素と構造情報(特に発言したユーザ情報)を生かした学習モデルを提案した。さらに、本研究の目的に対して定性的、定量的評価を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1. 交渉ダイアログデータの収集および生成: 機械学習を行うために交渉ダイアログデータの収集および生成を行った。これまでの交渉に特化した自然言語対話コーパスは、問題設定が単純化されているうえに規模が小さいため、深層学習等には向いていない。そこで、既存コーパスを自動拡張する手法を提案し、実際にデータ拡張を行った。 2. アノテーションの実施: 独自のアノテーションスキームを提案し、効率的かつ質の高いアノテーションを実施した。オファーおよびカウンターオファー、質疑応答、挨拶など自動交渉研究から想定される要素の種別のスキームとともに、質問-回答など各要素同士の関係スキームを新たに定義した。多人数でのアノテーションを実施し、アノテーション時に意見の齟齬が発生した場合は議論により決定するなど、質の高いタグつきコーパスの作成を行なった。さらに、拡張後のデータに対して、アノテーション情報を引き継ぐことに成功している。 3-a. 自動判定および抽出手法の提案: 最新の深層学習モデルを中心に、交渉判定に有効な要素と構造情報(特に発言したユーザ情報)を生かした学習モデルを拡張後のデータに適用とることで大幅に精度向上を目指した。 3-b. 作成したアノテーションデータの解析から交渉に関する目的を達成するために重要な特徴を明らかにするために、様々な解析を試みた。 4. 本研究の目的に対して定性的、定量的評価を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、各研究目標に関して、以下のように研究を進めていく。 2. アノテーションの実施: 独自の提案したアノテーションスキームを改善し、効率的かつ質の高いアノテーションを実施する。 3-a. 自動判定および抽出手法の提案: 最新の深層学習モデルを中心に、交渉判定に有効な要素と構造情報(特に発言したユーザ情報)を生かした学習モデルとすることで大幅に精度向上を目指す。特に、Transformerは自然言語の分類タスクで適切な入力を追加することで大幅に性能が向上することが近年の研究から知られており、それらの入力の特定に自動交渉の研究で得られた知見を活用する。 3-b. アノテーションデータの解析による重要な要素の発見: 2で作成したアノテーションデータの解析結果から交渉に関する目的を達成するために重要な特徴を明らかにする。今後、交渉理論や機械学習を取り入れた解析を行い、重要な要素の発見を目指す。 4. 評価およびプロトタイプシステムの設計: 引き続き、本研究の目的に対して定性的、定量的評価を行う。また、交渉支援システムへの応用を見据えてプロトタイプシステムの設計を検討する。
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