Study of the musical role of "the international exposition festival" in the Vienna World Exposition
Project/Area Number |
21K19946
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0101:Philosophy, art, and related fields
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
倉脇 雅子 お茶の水女子大学, グローバルリーダーシップ研究所, 特別研究員 (10908859)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | ウィーン万国博覧会 / 大演奏会 / ヨハン・シュトラウス / ウィーン男声合唱協会 / 軍楽隊 / 万国博覧会 / ウィーン / J. シュトラウス / 万国博覧会祭 / 音楽祭 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、1873年開催のウィーン万国博覧会の会期中に行われた大規模音楽祭である「万国博覧会祭」を対象とし、ウィーン博においてこの音楽祭が果たした役割を考察することを目的とする。8月22日にプラーターの会場で行われた万博祭は、J. シュトラウス楽団、四つの軍楽隊、男声合唱協会の三部構成による大規模演奏会であった。はじめに万博祭開催の背景と目的、組織、運営について、次に各演奏団体の選任と準備について、そして音楽祭に対する評価について一次資料調査を行い、ウィーン博に対する万博祭開催の役割について考察を行う。そして公共事業における音楽芸術のあり方をめぐる新たな知見の提供を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究では、1873年開催のウィーン万国博覧会の会期中に、商務大臣のバンハウスによって開催された「万国博覧会祭」を対象とし、本音楽祭におけるウィーン男声合唱団(WMGV)の役割を考察することを目的とした。 WMGVとウィーン博の関係について、帝国博覧会委員を務めたWMGV会員の職業、階層、出身、万国博覧会出展の経験、の各点を調査した。 帝国博覧会委員会副総裁であるアンドラーシ・ジュラ伯爵をはじめとする帝国博覧会委員216名のうち34名がWMGV会員であった。職業は企業家・工場主が最多であり、ウィーン博以前の万国博覧会に出展を行った者も多い。これは、博覧会委員に選出される一条件として、過去の万国博での出展経験が必要であることに関係している。次に官吏、ウィーン市議会議員が続く。また、貴族と市民階級の割合は8:9のバランスであった。そして、博覧会委員には貴族院議員が33名含まれ、その内5名がWMGV会員であった。階層を見ると、新興の富裕市民層、貴族、皇族がメンバーの中心であり、リングシュトラーセ内の文化圏にあるといえる。出身別では、ユダヤ系、ギリシャ系、ポーランド、ドイツ、オーストリア・ハンガリーの出身者がおり、帝国の多民族性が反映されている。 博覧会委員を務めたWMGV会員は、リングシュトラーセの内側の階層(教養富裕市民層、貴族、皇族)の人々が中心であり、各会員が、政治、行政、経済、芸術の各面でウィーン博に寄与していることが明らかとなった。また、WMGVは音楽愛好家団体の立場から帝国の公式行事に参加することで社会貢献活動を行う半公共的な団体といえ、ウィーン博での音楽活動もその一環とみなしうる。以上から、本音楽祭におけるWMGVの役割は、各会員がもたらす社会的影響力と合唱団体としての半公共性が相まったものであり、演奏という媒体を通した政治・外交的側面が明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、ウィーン博を三期(準備期間、会期中、閉会後)に分けて行なっている。研究代表者は、コロナ禍により2021年度に予定していたオーストリアでの調査研究を行うことができた。この結果を発表するとともに論文投稿を行なった。 これに加えて、万博学、19世紀のオーストリア市民社会の研究を中心とした研究者のネットワークの構築に努めることにより、ウィーン万国博覧会を目標として進められた文化政策の面から、当時の音楽芸術について考察を深めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者は、第2回目の調査を現地の図書館、アーカイブ、楽友協会で行い、ウィーン万国博覧会における、ヨハン・シュトラウスおよびエドゥアルト・シュトラウスの活動を明らかにする予定である。調査は、ウィーン楽友協会、ヨハン・シュトラウス協会、ウィーン市庁舎図書館(H. I. N.)、オーストリア国立文書館(家門・宮廷・国立文書館)を予定している。 また、研究全体のまとめとして19世紀のウィーンの文化芸術に関するシンポジウムを企画する。加えて、国際学会での発表および国内学会への論文投稿を行う。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)