Project/Area Number |
21K19950
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0101:Philosophy, art, and related fields
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
武 梦茹 九州大学, 人文科学研究院, 助教 (80908153)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 美術史 / 芸術学 / 作品データベース / 人文情報学 / 中国近代洋画史 / 美術作品データベース / 油彩画 / 中国近代美術史 / 中国近代油画史 |
Outline of Research at the Start |
1970年代末より始まった中国近代油画史研究は、テキストの分析と、社会学や制度論など領域横断的な手法を用いた研究が多く、美術史学の基本である絵画作品の研究がほとんど行われていない現状がある。本研究は、中華民国期の中国で中国人画家が制作した油彩画の悉皆調査を行い、作品の図版と基礎情報を記載したデータベースをつくることが目的である。この研究目的を達成する方法は、現存する油彩画の調査と出版物に掲載された油彩画の図版の網羅的な収集である。本研究の目標は、日・中・英語に対応した作品データベースを作成することで、研究者が近代中国の油彩画の実証的な作品研究を行うための環境を整備することにある。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、中華民国期の中国(1912-1949)に活動した中国人洋画家が制作した洋画作品(油彩画・水彩画・素描)の図版を検索、閲覧するためのデータベースを構築することが目的である。 2023年度の主たる実績は、これまでに図書館での調査や文献などから収集した絵画作品の図版1048点をインターネット上で閲覧するためのデータベースを作成したことである。データベースを作成するにあたって、絵画作品の画家名・作品タイトル・制作年・技法と材質・寸法・出典・出品展覧会・所蔵先という8項目の情報を記したエクセルファイルを作成した。このエクセルファイルと連結させるデータベースの構築を業者に依頼した。データベースの外観として、メインページに本データベースの紹介、画家名による検索エンジン、画家の一覧表を配置した。利用者が画家名をクリックすると、画家が制作した絵画作品の画像とテキスト情報が表示される仕組みである。 絵画作品の図版をWeb上で公開するための著作権許可を得るまでに一定期間を要するため、現在はテストページの運用のみでデータベースの公開は差し控えている。 データベースは日本語、中国語、英語対応であるため、国内外の研究者が利用することが可能である。本データベースの学術的価値は、国際的に同様の内容のデータベースが存在しない中、近代の中国人洋画家の絵画作品の図版を検索、閲覧することができるプラットフォームを提供することで、近代中国洋画史研究やより広域的なアジア近代美術史研究に資することができる点である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データベースや一次資料、二次資料から収集した図版を公開するためのデータベースのテストページは構築したが、データベースを公開するために必要な著作物利用許可の手続きを完了することができなかった。図版の出典が多岐にわたっていること、また日本と中国それぞれの著作権にまつわる法制度を調べる必要があり、著作物の利用許可を得るためには半年から1年間の時間を要することが予測されるため、本研究期間を延長するに至った。
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Strategy for Future Research Activity |
収集した図版をWeb上で一般公開するための著作物利用許可の申請手続きを行う。また、人文情報学という観点から、美術史の作品研究におけるデータベースの役割や意義について考察するために、過去の事例を分析しその問題点や課題を把握する。その上で、本データベースの設計について再検討した上で、データベースの公開手続きを進める。
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