Project/Area Number |
21K20025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0102:Literature, linguistics, and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo (2023) Waseda University (2021-2022) |
Principal Investigator |
張 未未 東京大学, グローバル教育センター, 助教 (60906709)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 物語話段 / 日本語教育 / 日本語母語場面 / 日中接触場面 / 物語の類型 / 物語の評価 / 談話標識 / 雑談教育 / 談話分析 / 会話教育 / 物語の構造と表現 / 異文化間コミュニケーション / 多文化共生社会 |
Outline of Research at the Start |
参加者間の相互作用が頻繁な雑談では、自己の経験等の「物語」が、文脈に即して語られる。「物語」を雑談の中に効果的に組み込み、相手にその意図を伝えるには、日本語学習者にとっては高度な談話技術を要すると考えられる。そこで本研究では、日本語学習者の談話構成力と表現力の向上、及び異文化間コミュニケーションの活性化を最終目標として、まず日本語の雑談における「物語」の構造とそれを支える表現を解明する。そのうえで、評価の観点から「物語」の語り方を検討し、多文化共生社会の実現に向けた日本語の会話教育における物語の指導方法を提案する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、前年度に続き、日本語母語場面と日中接触場面の雑談における、日本語母語話者と日本語学習者による物語の類型、構造、表現についての分析を進めた上で、日本語母語話者・日本語学習者それぞれに対して物語についての意識調査を行った。 <物語の類型・構造>物語の内容、物語のまとまりをなす「物語話段」の構造(特に内部要素の出現位置による構造の様々なパターン)、物語を構築する際の話者の態度と「物語話段」の構造との関わりについて分析を深めた。 <物語の表現>物語を評価する際の表現について、実質的な「評価発話」における「文末モダリティ」と、非実質的な「評価発話」に用いられやすい表現の別に、その使用傾向を評価者(語り手と受け手)別に分析した。分析の結果、日本語母語話者には、語り手(「って感じ」や「みたいな」、自己引用の「と思う」、解釈を示す「んだ」など)と受け手(理解を示す「んだ」、「ね」、「あー」など)がそれぞれに用いやすい表現があり、複数使用や不使用により、参加者の様々な伝達態度が窺えた。日本語学習者は、本動詞に近い用法の「と思う」や、あいづちの「うん」と「はい」を用いることが多いことが明らかになった。 以上の研究結果を踏まえ、日本語の会話教育における具体的な教育方法を提案し、博士論文としてまとめた。 <物語についての意識調査>日本語母語話者と日本語学習者に対してインタビュー調査を行い、その内容を文字化した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インタビュー調査結果の整理が未完である。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き日本語母語話者と日本語学習者による意識調査の結果を整理し、研究成果をまとめていく予定である。
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