Project/Area Number |
21K20535
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0501:Physical chemistry, functional solid state chemistry, organic chemistry, polymers, organic materials, biomolecular chemistry, and related fields
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
加藤 俊介 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (60909125)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 人工金属酵素 / 進化分子工学 / 指向性進化法 / C-H結合官能基化 / 生体触媒 / ヘムタンパク質 / 金属ポルフィリノイド / バイオハイブリッド触媒 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、進化分子工学的手法を遷移金属錯体へと応用し、優れた触媒特性を発揮する新規高機能触媒を開発することを目的とする。具体的には、非天然の遷移金属錯体を補因子としてタンパク質に導入した「人工金属酵素」を構築し、「指向性進化法」を駆使した遺伝子工学的な改変を実施する。補因子として用いる遷移金属錯体の合成と、反応場として用いるタンパク質の発現は既に完了しており、補助事業期間内において今後、指向性進化法による活性中心のタンパク質反応場の最適化を行い、通常の小分子金属錯体では達成困難な高難度な物質変換を実現する人工金属酵素の開発をめざす。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、進化分子工学的手法を遷移金属錯体へと応用し、優れた触媒特性を発揮する新規高機能触媒を開発することを目的とする。具体的には、非天然の遷移金属錯体を補因子としてタンパク質に導入した「人工金属酵素」を構築し、指向性進化法(directed evolution)を駆使した遺伝子工学的な改変を実施する。2023年度は、2022年度に引き続き鉄コロール錯体を補因子としてミオグロビンに導入した人工金属酵素を構築し、指向性進化法によるタンパク質反応場の改変を実施した。その結果、ABTSの酸化反応に対して高いペルオキシダーゼ活性を示す変異体を獲得することに成功した。この得られた変異体は、改変前の人工金属酵素と比較して、24倍高い反応初速度を示すことが判明した。加えて、鉄ポルフィリン錯体を補因子としてミオグロビンに導入した人工金属酵素についても、遺伝子工学的改変を実施し、アルドキシムの脱水反応に対する触媒活性を向上させることに成功した。また、研究期間全体を通じて、効率的な人工金属酵素の指向性進化を実現するために、Strep-tag IIを精製タグに用いた新たなハイスループットスクリーニング(HTS)手法の確立にも成功している(S. Kato et al. Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62, e20230376.)。本HTS手法は、安価なキチン粉末をクロマトグラフィー担体として用いて、人工金属酵素の指向性進化を細胞夾雑物非存在下で実現する強力な手法である。以上のように、研究機関全体を通じて当初の予想を上回る大きな成果が得られた。
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Report
(3 results)
Research Products
(32 results)