Project/Area Number |
21K20780
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0803:Pathology, infection/immunology, and related fields
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
中沢 陽子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (50912953)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 未熟児網膜症 / 肝細胞増殖因子 / α1酸性糖タンパク / サイトカイン療法 / 生理的血管形 / 生理的血管形成 |
Outline of Research at the Start |
未熟児網膜症(ROP)は新生児期に発生する疾患で、未熟な網膜血管が生後正常に発育しないことが原因で、生涯の視覚障害の原因となる。 現在の治療は、未熟網膜から発生する血管内皮増殖因子(VEGF)の過剰発生を抑制するため、抗VEGF薬を眼内に投与するか無血管帯網膜にレーザー照射するかであるが、正常血管の発育抑制や網膜に瘢痕を残すなどの弊害がある。 重症ROP児では、血清中のVEGFが増加する一方、肝細胞増殖因子(HGF)は減少し、そのために炎症反応タンパクのα1-酸性糖蛋白が抑制されず上昇していると考えられるので、HGFをROPモデルマウスに投薬し、正常な網膜血管の発育が得られるかどうかを検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
未熟児では、正常児と比較して血清中サイトカインが上昇していることが多いが、血清肝細胞増殖因子(HGF)については低下していることがわかってきた。HGFは血清α1-酸性糖タンパク(α1AG)の産生を抑制する働きがあるが、重症未熟児網膜症症例では、α1-AG が増加していると思われた。臨床的に重症未熟児網膜症症例にα1-AG が増加発現亢進していることについて、臨床的解析を進めα1AGを用いた診断式を完成した。 HGFは正常血管発育をうながすサイトカインであるが、これが重症未熟児網膜症症例で低下していることは、血管発育を抑制する可能性が示唆される。 血管形成に関与するHGFの眼内有効濃度が、IL-6、IL-1などほかのサイトカインに影響をあたえることが推測されているが、それぞれのサイトカインが網膜細胞からも分泌されていることから、HGFを硝子体内に投与すると、炎症反応が烈起されている可能性もあり、有効濃度の確定は難しい。 サイトカイン濃度変えることで、human retinal microvascular endothelial cells (HRMECs)の生存曲線を模索している。 HRMECsにインピーダンス法で負荷をかけた際の、単独添加後のHRMECsのmRNAについて、quantitative PCR法で基準値を得たのち、サイトカインカクテルの、血管形成につながる有効な濃度の模索をすすめるところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
サイトカインカクテルの組み合わせについて、有効な濃度調整が難しいのと、ヒト網膜血管内皮細胞の発育が、色素上皮細胞のように安定しないことが、in vitro実験での進行のさまたげとなった。 OIRマウスについては、多研究との共同運営で、作成が続けられる予定。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitro実験に時間をかけたが、サイトカインについてはカクテルの目安ができ、マウスへの投与経路について模索している。 硝子体内では出血などで炎症反応が裂起され、サイトカインの活動がマスクされる危惧が考えられた。 マウス投与を腹腔内からに置き換えて、眼内サイトカインの増加が影響しない方法を考える予定である。
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