Project/Area Number |
21K21064
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0907:Oral science and related fields
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
本城 有華 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (90912204)
|
Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | 神経障害性疼痛 / Netrin-1 / 三叉神経脊髄路核尾側亜核 |
Outline of Research at the Start |
神経障害性疼痛は、口腔顔面領域においても日常の歯科治療や口腔外科手術により引き起こされる可能性がある難治性の慢性疼痛である。治療法としては薬物療法や神経ブロック療法などが行われているが、鎮痛効果が不十分な場合や年齢や副作用のため使用できない場合もあり、病態メカニズムを解明することで効果的な治療法を確立することが必要と考えられる。 本研究では、過去の研究で脊髄損傷による神経障害性疼痛に関与することが明らかにされたNetrin-1に着目し、口腔顔面領域における神経障害性疼痛へのNetrin-1の関与を明らかにすることを目的とする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
1)神経障害性疼痛モデルラットの確立:SDラットに眼窩下神経結紮を行い、7、14、21日目にvon Frey filament testを実施して疼痛閾値の変化を評価したところ、眼窩下神経結紮(CCI)群は疑似手術(Sham)群と比較し、14、21日目で逃避閾値が有意に低下していた。 2)三叉神経脊髄路核尾側亜核(Vc)におけるNetrin-1の発現についての検討:眼窩下神経結紮後14日目のラットを灌流固定し、三叉神経脊髄路核中間亜核(Vi)~上部頚髄(C2)を含むように摘出し凍結したのち、クライオスタットを用いてobexより頭側に1600μm、尾側に2300μmで厚さ30μmの連続冠状断切片を作製した。これらの切片のうち頭側から尾側まで720μm毎に6切片に一次抗体である抗Netrin-1抗体(1:800、INB100-1605)を反応させ、Vc~C1での発現を解析した。Sham群と比較してCCI群ではNetrin-1陽性細胞数が有意に多く認めた。 3)Netrin-1発現細胞の検討:さらに抗NeuN抗体(1:1000、MAB377)、抗Iba1抗体(1:1000、019-19741)、抗GFAP抗体(1:1000、G3893)を反応させ、VcにおけるNetrin-1の発現している細胞について解析した。CCI群でNetrin-1はVcではNeuNと一致して観察され、神経細胞に発現していた。Iba1やGFAPとは一致せず、Netrin-1は神経細胞の活動に関与している可能性が示唆された。またVcではSham群と比較してCCI群でNetrin-1陽性神経細胞が有意に多く、Netrin-1は口腔顔面の神経障害性疼痛における神経細胞の活動に関与していることが示唆された。
|