Project/Area Number |
21K21156
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0908:Society medicine, nursing, and related fields
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Research Institution | Hokkaido Institute of Public Health |
Principal Investigator |
日高 正人 北海道立衛生研究所, その他部局等, 研究職員 (10911381)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 北海道 / カエル / 外来種 / 内部寄生虫 / 蠕虫 / Spiromatra 属 / 人獣共通寄生虫 / 内部寄生虫相 |
Outline of Research at the Start |
北海道に侵入した外来カエルにおける人獣共通寄生虫を中心とした寄生虫の感染状況を調査し、ヒト並びに環境に対するリスクを推定することを目指す。 ①北海道の様々な地域から外来カエルを採集し、人獣共通寄生虫の感染状況を明らかにする。 ②カエルに寄生するSpiromatra 属条虫からDNAを抽出し、塩基配列を世界各地のSpiromatra 属条虫と比較し、それらの形態学的位置づけおよび生態学的特徴を解明する。 ①+②により外来生物による生態系攪乱について情報を提示するとともに、Spiromatra 属条虫などの感染予防・対策などの公衆衛生に寄与することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は北海道における外来種のカエル3種と在来種のカエル2種を捕獲・解剖し、寄生虫の検査に供した。その内訳は、旭川:ヒキガエル3匹、砂川:ヒキガエル15匹、今金:ツチガエル5匹、アマガエル9匹、エゾアカガエル3匹、七飯:ウシガエル22匹であった。アズマヒキガエルから4種類(Cosmocercoides pulcher、Pseudoacanthocephalus sp.、Rhabdias incerta、及び鉤頭虫シスタカンス)が、ウシガエルから3種類(Glyphelmins quieta 、Haematoloechus lobatus、Haematoloechus sp.)が、エゾアカガエルから5種類(Cosmocercoides sp.、Pseudoacanthcephalus sp.、Oswardcruzia socialis、Rhabdias nipponica、Polystoma sp.)、ツチガエルから1種類(鉤頭虫シスタカンス)、アマガエルから1種類(Clyndrotaenia sp.)の寄生虫がそれぞれ検出された。今年度は在来種を捕獲し、Spirometra sp.の採集を試みたが、得ることはできなかった。昨年と同様に、ヒキガエルから得られた寄生虫は地域差があり、Pseudoacanthocephalus sp.は札幌・砂川・旭川、Opisthioglyphe japonicusは札幌・室蘭、Amphibiocapillaria sp.及びMeteterakis japonicaは函館、鉤頭虫シスタカンスは砂川・室蘭・函館の検体からそれぞれ得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は外来種に加えて、少数ではあるが在来種のカエルを調査することができた。また、ヒキガエルについては、これまでの調査地に加え、新たに砂川でも調査することができ、より信頼性の高いデータを取ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年もカエルの採集を行うとともに、それぞれのカエルの寄生虫に関するデータを解析する。特にヒキガエルについての寄生虫は各地域における寄生虫相の変異が著しい。札幌・砂川・旭川、室蘭、及び函館のヒキガエルは移入元が異なるため、それぞれの地域の寄生虫相はヒキガエルの元産地の寄生虫相を表している可能性が考えられた。それに加え、それぞれの地域の寄生虫相に対して中間宿主の生物相や気温・湿度等、どういった要因が影響しているのかを解析する予定である。 また、ヒキガエルにおける寄生虫数がヒキガエルの体調(Body Condition)に影響を受けるを受けているかについても解析を行う予定である。
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