Project/Area Number |
21K21194
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0908:Society medicine, nursing, and related fields
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
蚊口 理恵 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (10646194)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 予期しない妊娠 / スコーピングレビュー / 介入研究 / 予期しない妊娠・思いがけない妊娠 / 意思決定 / 支援 |
Outline of Research at the Start |
わが国の2019年人工妊娠中絶は156,430件であり、この数は年間出生数の約5分の1に相当する。予期しない妊娠をした時、女性は産むか産まないかという明確な意思はなかなか持てず、多くは悩み苦しんでいる。そのため看護者は、その心情を慮ってケアする必要があるが、現在、人的にも時間的にも力が不足している。産む・産まないという選択は非常に難しい問題である。それゆえに、選択肢に関する十分な情報を提供し、価値観と一致した意思決定支援をするためには、意思決定ガイドが有用であると考えた。初年度は質問紙調査により、ケアの実態と課題を明らかにし、次年度で予期しない妊娠をした女性に対する意思決定ガイドの開発を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、予期しない妊娠をした女性に対して、意思決定の際に必要となる情報を提供し、価値観と一致した選択ができるように、意思決定ガイドの開発を目指している。2021年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、医療機関での実態調査の進展がなかったが、国内における意思決定に関連する学会ならびに意思決定ガイドの開発の勉強会に参加し、意思決定に熟知している研究者より直接助言いただき、有益な情報を得ることができた。2022年度は、再度研究計画内容を見直し、現時点における予期しない妊娠をした女性に対する介入研究について、スコーピングレビューを実施した。スコーピングレビューの結果より、予期しない妊娠をした女性に対する介入調査国ならびに介入内容が限定されていたことが判明し、予期しない妊娠をした女性へのリクルートならびに介入は困難な領域であることが明らかとなった。研究結果については、2023年度にACTA MEDICA NAGASAKIENSIAに投稿し承認が得られている。UNFPA(2022)によると、世界中で年間推定1億2,100万件の予期しない妊娠があり、見過ごされた危機であると報告されている。妊娠の継続あるいは妊娠の中断の意思決定は非常に難しい問題であるがゆえに、予期しない妊娠をした女性に対する意思決定支援も重要課題である一方、予期しない妊娠か否かを見極めることも難しい。しかし、本研究を進めていく中で、英国ではThe London Measure of Unplanned Pregnancy(以下LMUP)が開発されており、現在、世界各国で翻訳・検証されている。現時点でLMUPの日本語版はない。LMUPの日本語版があることで、意思決定支援が必要な方へのスクリーニングや産後うつ、児童虐待予防等に期待できる。そのため、2024年度は、LMUPの日本語版の翻訳などを計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021年度と2022年度は、新型コロナウイルス感染症により、研究活動と本業である教育活動への影響があり、本研究の進捗が遅れている。2022年度に再度、研究計画を見直し、実態調査の前段階として、国内ならびに国外の文献を網羅的に調査するスコーピングレビューを追加したため、当初の研究計画よりかなりの進捗が遅れている。すでにスコーピングレビューは終了し、2023年度にACTA MEDICA NAGASAKIENSIAに投稿し承認が得られている。次の段階として、英国で開発されているThe London Measure of Unplanned Pregnancy(以下LMUP)の日本語への翻訳を計画している。現在、開発者と連絡を取り、翻訳作業の準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、LMUPの日本語版の逆翻訳ならびにパイロットテスト等へのステップ、論文投稿まで計画している。LMUPの日本語版完成後に、予期しない妊娠をした女性に対する意思決定支援ガイドの開発へと進めていく予定である。
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