遠隔映像解析における検出精度と遅延要件を満足する適応的映像品質制御に関する研究
Project/Area Number |
21K21293
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
1001:Information science, computer engineering, and related fields
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 暢彦 日本工業大学, 先進工学部, 准教授 (40706032)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | IoT / モバイル網 / 映像品質 / オブジェクト検出 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は,モバイル網を活用した遠隔地でのリアルタイム映像解析を想定した,所望オブジェクト検出精度を満たしながら映像伝送帯域を削減する方式を確立することである.H.265品質固定モードは,人間の知覚特性を加味して映像の品質を決定するパラメータを最適化している.H.265の品質固定モードでは,検出精度が著しく劣化する時間を鑑みて,常時過剰な映像品質に固定しなければならず,帯域消費量が大きな課題となる. 本研究では,所望の検出精度を満足する最小の映像レートを導出する適応型映像配信システムを考案し,計算機シミュレーションにより有効性を示す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,カメラ映像を活用した情報サービスの健全な普及促進,安定運用への貢献に向けて,モバイル網の輻輳を緩和しながら,所望のオブジェクト検出精度と遅延要件を満足する適応型映像配信システムを明らかにすることである.当該年度の目標は,昨年度検討した映像品質制御手法と,品質変動の大きい無線区間での優先制御を組み合わせた適応型映像配信システムを確立することである.昨年度検討した映像品質制御手法は,オブジェクト検出精度をモニタリングしながら,映像の品質が変化する手法である.また,モバイル網における無線品質は時間変動する.当該年度は,上述の2つの要素が変動する環境下において,遅延要件を満足する通信資源割当手法(優先制御)を検討した.通信資源割当手法は,映像品質と無線品質の変化に基づいて映像伝送のための通信帯域を決定する手法である.3GPP TR 22.885によると,交差点における車両衝突回避における通信要件は100ms,そして,その通信要件を満足するパケットの割合は最低でも95%を保証する必要があるため,それらの要件を遅延要件として評価を実施した.映像の各フレームのデータサイズは昨年度検討した映像品質制御手法によって決定され,通信資源割当手法は,許容遅延内に到達したフレームの割合が要件である95%を満足できることを,シミュレーション評価により確認した.したがって,映像品質制御手法と優先制御を組み合わせた適応型映像配信システムを導入することで,モバイル網の輻輳を緩和しながら,所望の検出精度と遅延要件を満足できることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画書の当年度の計画を概ね達成した.具体的には,新たに通信資源割当手法(優先制御)を検討し,映像品質制御手法と優先制御を組み合わせた適応型映像配信システムを確立した.適応型映像配信システムを用いることで,モバイル網の輻輳を緩和しながら,所望の検出精度と遅延要件を満足できることを,シミュレーション評価により確認した.
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は適応型映像配信システムの改良を実施するとともに,より現実的なユースケースを用いて,多角的に提案システムの性能を評価する.それらの検討結果をまとめて,国際会議または論文誌への投稿を実施する.
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)