Project/Area Number |
21KK0036
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 9:Education and related fields
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
伏木 久始 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (00362088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山辺 恵理子 都留文科大学, 文学部, 准教授 (60612322)
市川 桂 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (60754546)
坂田 哲人 大妻女子大学, 家政学部, 准教授 (70571884)
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Project Period (FY) |
2021-10-07 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥19,110,000 (Direct Cost: ¥14,700,000、Indirect Cost: ¥4,410,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | へき地・小規模校 / 自律的な学び / 遠隔授業 / 単元内自由進度学習 / 自己調整学習 / へき地教育 / 小規模校の教育課程 / 自己調整的な学び / 異学年混合方式 / 複式学級 / 小規模校の教師教育 / 教員養成 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、日本側研究者4名とフィンランド国立教育研究所メンバーをはじめとする北欧諸国の研究協力者との国際共同研究である。今後ますます少子化がすすむ中で、各国のへき地・小規模校における教育がどのように検討されているのかをフィールド調査を通して明らかにするとともに、自己調整的な学びがどのように学習指導に導入され、どのような実践的課題に直面しているのかを比較相対的に分析する。 また、北欧諸国と日本のへき地・小規模校のフィールド調査を通して、自己調整的な学びの映像データの収集とコンテンツの編集・作成を行い、それを指導する教員の養成や教員研修に有効な新たなモデルを構築することを研究目的としてる。
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Outline of Annual Research Achievements |
プロジェクトの3年目にあたる今年度は,研究メンバーのうち坂田がフィンランドのオウル大学のRaimo Salo教授でのMidnight Sun Summer Schoolに参加して教員研修プログラムを体験した。また、坂田は幼児教育のアプローチからオランダの事例と対比しながら幼小接続の在り方を論文にまとめたほか、伏木と共に前年度に取材したデンマークの森のようちえんの教育的意義に関する知見を共著で研究雑誌に公表した。伏木は前年度にフィンランド国立教育研究所の研究員として滞在していた期間の研究成果を、日本個性化教育学会全国大会の招待講演や,日本教育大学協会の研究集会において成果発表した。また、北極圏ロバニエミの小規模校を訪問するとともに、ラップランド大学の教職課程の教授陣と小規模校を指導する教員に必要なコンピテンシーについて意見交換を行い、両国のリモート授業に関しても情報交換を行った。 前年度に研究グループメンバー全員で渡航したグリーンランド島での教育事情の取材内容について、市川はデンマークの研究協力者とともに学会発表およびデンマーク語での論文執筆を行い、デンマーク国内の研究雑誌に公表した。また,市川はこれまでの北欧でのフィールドワークの成果を著書『デンマークの多様性教育』にまとめ刊行した。 日本国内でのフィールド研究としては、伏木が長野県内の中山間地域の小規模校を精力的にまわり、自律的な学びをテーマとする子ども主体の学びを具体的に助言指導した。その成果を「個別最適な学びと協働的な学びの一体的充実を目指して」というコンセプトで編著書を刊行するとともに、子どもの主体的な学びを支援する教師の指導観についての論考を研究雑誌に公表した。また、山辺は現代的な課題を教材化する意義に着目し、「課題提起教育」・「哲学対話」「論争問題」を手がかりとした道徳や倫理の授業づくりを提言した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度は、令和4年度に実施した海外調査のアウトプットとしての論文や著書、学会発表などに多くの時間とエネルギーを注いだ。また、日本国内のへき地・小規模校における授業改革の指導者として出動する機会が増え、それに関わる実践データは豊富に蓄積されているものの、その分析・考察はまだ十分とは言えない。その一方で新たにラップランド大学での教職課程の研究者同士のミーティングが実現し、研究上のネットワークが拡大したことは大きな成果だったと言える。 本プロジェクトはグループのメンバーそれぞれが独自のスタンスで研究を深め、オンラインミーティングで連絡調整を図ってきたが、おおむね予定していた調査等は実現した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度(令和6年度)はフィンランドと日本の小規模校に勤務する教員対象の意識調査をまとめるとともに、10月23日(水)に東京都内で小規模校における教育をテーマとする国際フォーラムを開催する。フィンランドとデンマークそれぞれの研究協力者にオンラインで参加していただき、小規模校の意義と課題について日本の事情と合わせて議論する場を設定する。 また、北極圏エリアの教員養成をカバーするラップランド大学の教員養成カリキュラムと、へき地・小規模校教育研究センターを併設している北海道教育大学の教員養成カリキュラムの比較分析を行い、今後の教員養成および教員研修に求められる養成・研修のプログラムを提言する。
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