Project/Area Number |
21KK0057
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 17:Earth and planetary science and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飯塚 毅 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (70614569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日比谷 由紀 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (30867536)
山口 亮 国立極地研究所, 先端研究推進系, 准教授 (70321560)
福田 航平 大阪大学, 大学院理学研究科, 助教 (80963462)
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Project Period (FY) |
2021-10-07 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥19,110,000 (Direct Cost: ¥14,700,000、Indirect Cost: ¥4,410,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
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Keywords | 原始太陽系円盤 / コンドリュール / 同位体不均質 / 微惑星形成 / 同位体 / 核合成 / 消滅核種 / 惑星 / 年代学 |
Outline of Research at the Start |
太陽系の多様な惑星の母体となった原始太陽系円盤の進化を,始原的隕石の球粒状物質コンドリュールから探る.コンドリュールは円盤内の瞬間的加熱過程の生成物で,その集積は惑星形成を駆動したと考えられている.よって,コンドリュールがいつ,円盤内のどこで形成され,どのように移動したかを解明することは,惑星の形成開始時期と多様性起源の理解に繋がる.本研究ではこの課題を達成すべく,ウィスコンシン大学と共同でコンドリュールのAl-Mg・O・Ti・Cr同位体分析を実施する.これらの同位体データを複合的に解析することにより,個々のコンドリュールの形成年代を決定し,さらにその形成場・環境と移動過程を明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
太陽系の多様な惑星の母体となった原始太陽系円盤の進化を,始原的隕石コンドライト中のコンドリュールから探る.コンドリュールは円盤内の瞬間的加熱過程の生成物で,その集積は惑星形成を駆動したと考えられる.よって,コンドリュールがいつ,円盤内のどこで形成され,どのように移動したかを解明することは,惑星の起源の理解に繋がる.本研究では,様々なタイプのコンドライト中のコンドリュールに対して,Al-Mg・O・Ti・Cr同位体分析を実施する.これらの結果を複合的に解析することにより,個々のコンドリュールについて(i) Al-26の均質分布を仮定することなくAl-Mg年代を決定し,(ii)その形成場・環境と移動過程を明らかにし,原始太陽系円盤の進化に迫る. 2023年度には,炭素質コンドライトのTi-O同位体分析を実施した.O同位体分析については,ウィスコンシン大学で,Ti同位体分析については東京大学で行った.これらの分析結果とこれまでに行ってきたAl-Mg年代分析の結果から,原始太陽系円盤の内側で形成されたコンドリュールが,太陽系形成後100万年以内に円盤外側に移動したことが明らかになった.これらの結果を国際学術雑誌に投稿すべく論文を執筆し,現在投稿に向けて改訂中である. また,本研究プロジェクトで開発してきた分析手法を,Ryugu試料に適用した研究の結果を,国際学術誌Science Advancesにおいて報告した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,比較的粗粒なコンドリュールの包括的な同位体分析を概ね完了することができた.また,今後進めていく細粒なコンドリュールの測定に必要な分析技術についても,Ryugu試料などの測定を通して実用化することに成功している.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度には,これまでに研究参画者が鉱物学的記載,主要元素分析,Al-Mg・O同位体分析を実施してきた普通コンドライトやエンスタタイトコンドライトのコンドリュールについて,Ti・Cr同位体分析を進めていく.これまでの炭素質コンドライトのコンドリュールの測定結果から,原始太陽系円盤の内側から外側へのコンドリュールの輸送が明らかになっている.普通コンドライトとエンスタタイトコンドライトから得られる結果は,コンドリュールの円盤外側から内側への移動,すなわち円盤内の循環が起きていたのかどうかを検証する.また,これまでに得られた研究成果を学会発表するとともに,国際学術誌で報告すべく論文執筆を進めていく.
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