Project/Area Number |
21KK0076
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 23:Architecture, building engineering, and related fields
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
青木 孝義 名古屋市立大学, 大学院芸術工学研究科, 教授 (10202467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯淺 昇 日本大学, 生産工学部, 教授 (00230607)
濱崎 仁 芝浦工業大学, 建築学部, 教授 (30370703)
張 景耀 京都大学, 工学研究科, 准教授 (50546736)
木村 俊明 名古屋市立大学, 大学院芸術工学研究科, 准教授 (60816057)
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Project Period (FY) |
2021-10-07 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥18,980,000 (Direct Cost: ¥14,600,000、Indirect Cost: ¥4,380,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 土・煉瓦・石 / 脆弱建築 / 歴史的建造物 / 保存再生 / イタリア |
Outline of Research at the Start |
2009年と2016年に発生したイタリア中部地震、および2012年に発生した北部地震により被害を受けた被災地をテストフィールドとして、現地の構造工学、地盤工学、建築保存学、建築構法の研究者と協働して調査研究を実施することで、土や煉瓦、石などを建築材料とした脆弱な建築の保存再生のための非破壊・微破壊検査法の確立、解析法と最適設計法を取り入れた保存再生法に関する提案を探り、SDGsへの寄与を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、2009年と2016年に発生したイタリア中部地震、2012年に発生した北部地震により被害を受けた被災地をテストフィールドとして、現地の構造工学、地盤工学、建築保存学、建築構法の研究者と協働して調査研究を実施することで、土や煉瓦、石を建築材料とする脆弱な建築(伝統住宅や文化遺産建築)の保存再生のための非破壊・微破壊検査法の確立、解析法と最適設計法を取り入れた保存再生法に関する提案を探ることを目的としている。 海外共同研究者とオンラインによる打合せを定期的に行う一方で、11月にモニタリング建物の点検調査とパドヴァ大学を訪問して海外共同研究者と対面で研究打合せを、3月にモニタリング建物の点検調査とトリノ工科大学を訪問して海外共同研究者と対面で今後の研究計画に関する打合せを実施した。 ①日本で開発してきた各種微破壊検査技術(版築圧縮強度推定法、煉瓦簡易吸水法、小径ドリル型削孔試験機による土、煉瓦、石、目地の強度・劣化推定)の実験室実験により改良を進めた。②3Dレーザースキャナやフォトグラメトリーによる3次元モデル化を行った。③イタリア北部地震後に実施している世界遺産であるモデナ大聖堂と市民の塔(ギルランディーナ)の、中部地震後に実施している被災建物のモニタリング結果の分析と構造解析を行った。④煉瓦や石の外観を変えない補修方法の検討のため、劣化環境再現装置で実験を行い、親水性樹脂による凍害に対する補修および予防の有効性を確認した。⑤過去の実験結果が再現できる数値解析法の開発、最適化手法を用いた引張力に弱い土や煉瓦、石を建築材料とする脆弱な建築を安全にするための新たな技術開発に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
煉瓦やモルタルなどに非破壊検査技術を適用して技術の改良を行うとともに、光学的計測技術を用いた3次元モデルの構築を行った。歴史的構造物に適用可能な、サブテラヘルツ波を用いた非破壊・非接触型の劣化度評価試験方法の検討、表面含浸材の長期性能の評価、焼成温度の異なる煉瓦と強度の異なる目地を組み合わせた場合の力学特性および耐久性等に関する実験を実施した。モニタリング建物の点検調査、データの分析を行うとともに、国際共同研究のカウンターパートであるトリノ工科大学、パドヴァ大学を訪問し、研究成果の発表を行ったり、機器の開発に関する打合せ、今後の研究計画について議論している。
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Strategy for Future Research Activity |
R6年度は、全員がトリノに入り、海外共同研究者と合流してエミリアロマーニャに移動して①被災地の復興調査と応急処置方法の系統的整理から補修・補強方法の新たな知見を得、④モニタリングにより補強途中の脆弱な建築の構造的安定性と補強後の補強効果を検証する。ラクイラ、マルケに移動して①、④を実施し、⑥R3年度に購入した劣化環境再現装置を用いて煉瓦や石の外観を変えない補修方法の検討を国内で実施する。また、パドヴァに入り、海外共同研究者と合流して、②日本で開発してきた各種微破壊検査技術(版築造圧縮強度推定法、煉瓦簡易吸水法、改良小型ドリル削孔試験機による煉瓦、石、目地モルタルの強度推定と劣化状況)をパドヴァ大学の実験室実験、および現地の被災建物に適用することで検証を行うとともに、①を実施する。さらに、②、③常時微動測定により、脆弱な建築の基本的な振動特性(固有周期と減衰係数)を明らかにし、④、⑤現地調査と観測結果の分析により、脆弱な建築のための解析法を確立し、構造解析に基づき構造特性の解明と耐震性能の評価を行う。
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