Project/Area Number |
21KK0084
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 26:Materials engineering and related fields
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
西村 達也 金沢大学, 物質化学系, 准教授 (00436528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DAS SANDIP 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 特任助教 (00873407)
谷口 剛史 金沢大学, 薬学系, 助教 (60444204)
前田 勝浩 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 教授 (90303669)
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Project Period (FY) |
2021-10-07 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥18,980,000 (Direct Cost: ¥14,600,000、Indirect Cost: ¥4,380,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
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Keywords | スピントロニクス / らせん高分子 / リビング重合 / ポリフェニルアセチレン / ポリジフェニルアセチレン |
Outline of Research at the Start |
技術の進歩によりスピントロニクスの研究が盛んに行われるようになった。イスラエルWeizmann研究所のNaamanらによるCISS効果の報告を突破点として、いくつかの生体高分子を用いる有機スピントロニクス研究が開始された。しかし、精密に分子設計された有機化合物を用いる研究はほとんど無く、CISS効果の全容解明には有機分子の多様化が必要である。我々は最近、末端官能基化らせん高分子の精密合成法の開発に成功した。本共同研究では、CISS効果の提唱者でこの分野を牽引するNaaman教授と共同してキラルな有機分子によるスピン偏極効果の本質を理解し、新しい高スピン偏極有機デバイスの創製を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
技術の進歩によりスピントロニクスの研究が盛んに行われるようになった。スピン電子はスピン角運動量の自由度をもち、上向きと下向きの2種類存在する。それらは鏡像関係にあるため、キラルな化合物中を通り抜ける際に、どちらか一方のスピンが偏って移動する。これはキラル分子によるスピン偏極現象(CISS)効果として Naaman教授らによって報告された(Science, 2011)。この報告を突破点として、いくつかの生体高分子を用いる有機スピントロニクス研究が開始されている。一方向巻きのらせん状生体分子に対して電場を印加すると、一方のスピンが優先的に移動する。しかし、精密に分子設計された有機化合物を用いる研究はほとんど無く、CISS効果の全容解明には有機分子の多様化が必要である。有機物はスピン軌道相互作用が小さいため、スピン偏極素子の材料としては注目されてこなかったが、これは分子設計に大きな制限があったためであり、本研究ではこの問題を解決し有機スピン偏極素子の実用化を目指す。我々は最近、末端官能基化らせん高分子の精密合成法の開発に成功した。本共同研究では、我々が独自に開発したらせん高分子の精密合成法を用いて、スピン偏極を増幅する効果的な主鎖構造や機能部位の配列制御を見出し、CISS効果の全容解明のための基礎科学をCISS効果の提唱者でこの分野を牽引するNaaman教授と共同してキラルな有機分子によるスピン偏極効果の本質を理解し、新しい高スピン偏極有機デバイスの創製を目指す。2023年度は、ポリジフェニルアセチレンの末端にSH基を導入することに成功したため、その単分子膜についてCISS効果の測定を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度、8月に国際的に注目されているCISSのシンポジウム(ゴードンリサーチ会議)に参加・発表を行った。その際、ナーマン教授とディスカッションを行い、10月にイスラエルワイズマン研究所へ出向くことを約束していたが、紛争が起こったため入国する事が出来ず、かつイスラエルの研究所のアクティビティが落ちたため、準備したサンプルを郵送することもできず、測定に至っていない。一方、2024年3月にナーマン教授を日本へ招聘し、金沢大学で講演会、つづくディスカッションをおこなった。2024年度は情勢をみつつ、渡航し、測定を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
ポリジフェニルアセチレンの末端修飾の手法が確立されたため、SAM膜の形成を行い、CISS効果を測定する。また、新たなCISSに関する予備実験:生体高分子を用いる実験をイスラエルで進めており、我々のらせん高分子を利用することで、CISSに関する新しい知見を得る予定である。
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