Project/Area Number |
21KK0111
|
Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 40:Forestry and forest products science, applied aquatic science, and related fields
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
仲井 まどか 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (60302907)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 眞一郎 北海道大学, 農学研究院, 教授 (60222585)
坂本 卓磨 東京農工大学, 学内共同利用施設等, 特任助教 (80895756)
|
Project Period (FY) |
2021-10-07 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥18,980,000 (Direct Cost: ¥14,600,000、Indirect Cost: ¥4,380,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
|
Keywords | タイワンカブトムシ / Nudivirus / 生物的防除 / 伝播 / ウイルス / 地域個体群 / ヤシ / ヌディウイルス / 太平洋 |
Outline of Research at the Start |
タイワンカブトムシ(Oryctes rhinoceros)は、ヤシ類の害虫である。1980年頃に、天敵ウイルスを用いた生物的防除が成功し、本種によるヤシの被害が抑えられていた。しかし、2007年にグアムに侵入した個体群は、その他の地域と異なるハプロタイプ(Gタイプ)であった。Gタイプの侵入地域は、拡大しており、太平洋州ではヤシ類の植物保護において大きな脅威になっている。本研究の目的は、Gタイプの生物学的特徴を解明し、天敵ウイルスを用いた本種の生物的防除の成否を決定する要因を明らかにすることである。
|
Outline of Annual Research Achievements |
タイワンカブトムシ (別名サイカブトムシ:Oryctes rhinoceros) は、ヤシ類の害虫である。 本種の防除には、1970 年代から 1980 年代にかけて天敵ウイルスを用いた防除が実施され、 南太平洋のフィジーなどではヤシの被害を抑えることに成功した。しかし、2007 年にグアム (米国) にウイルス抵抗性のハプロタイプ (G タイプ) が侵入したことが報告され、その 後も G タイプの侵入が、パプアニューギニア、ソロモン諸島、ハワイなどに拡大している ことから太平洋州の各国でヤシ類の植物保護において大きな脅威になっている。また、パラオには G タイプとそれ以外のハプロタイプ (S タイプ) が混在しておりヤシの被害も少ない。本研究は、G タイプの害虫としての特徴と天敵ウイルスを用いた生物的防除の機構を解明することによりその防除の成否を決定する要因の解明を目的とする。本研究において国際共同研究を強化することにより、太平洋州全域のヤシ林の保護を実現させることを目指している。本研究の目的は以下の2点である。目的1) 天敵ウイルスに対する応答を含む G タイプの害虫としての特徴を解明する。 目的2) 天敵ウイルスによる本種の防除メカニズムを解明する。具体的には、グアム(米国)からG タイプのタイワンカブトムシ個体群を輸入し日本個体群とともにNudivirusに対する感受性を調査する。次に、フィジーからSタイプのタイワンカブトムシ個体群を輸入しこれも日本個体群とともにNudivirusに対する感受性を調査する。これらの結果を踏まえて、Nudivirusに対する感受性にグアム個体群(Gタイプ)とフィジー個体群(Sタイプ)で有意な差があるのかどうか確認する。また、Nudivirusの伝播量と伝播率が、実際に幼虫と成虫という異なるステージでどのような違いがあるのか、室内モデル実験により明らかにする。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
生物検定の方法が確立されたため、グアムからの個体群のNudivirus感受性調査を行なった。また、コロナ禍が過ぎて、日本とフィジーの直行便が開通したため、フィジーからの個体群の輸入を2回行った。しかし、フィジー個体群は、輸送途中に多くの個体が致死してしまった。今後もフィジーからの輸入を続けて、健全成虫を多く輸入してNudivirusに対する感受性調査を行う。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究基盤が整って、生物検定法が確立できたため、グアムとフィジーの個体群のNudivirus感受性を調べる生物検定を続行する。また、成虫と幼虫を用いたウイルスの伝播実験については、研究結果を論文にまとめて発表する。
|