Elucidating and targeting functional structure of peritoneal matrisome for controlling advanced ovarian cancer
Project/Area Number |
21KK0296
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (A))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉原 雅人 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (00878374)
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Project Period (FY) |
2022 – 2024
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥15,600,000 (Direct Cost: ¥12,000,000、Indirect Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | 卵巣癌 / 腹膜播種 / 線維化 / マトリソーム / 微小環境 / 腹膜 |
Outline of Research at the Start |
腹膜播種を伴う進行卵巣癌に対する有効な治療法は未だに確立されておらず、腫瘍の病勢を制御することで難治性を打破する新たな治療戦略が期待される。本研究課題では腹膜中皮細胞を特異的に標識する遺伝子改変実験動物モデルを用いて、卵巣癌腹膜播種における細胞外基質の総体である腹膜マトリソームを、オーストラリア・アデレード大学との国際共同研究により解明することを目的とする。最先端のプロテオミクス分析機器および解析技術を有する同施設の手法を用いて、基課題の目的である進行卵巣癌の病勢制御を、腹膜マトリソームを標的として発展させ、腹膜という宿主環境の再生による卵巣癌新規治療戦略の開発を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
腹膜播種を伴う進行卵巣癌に対する有効な治療法は未だに確立されておらず、腫瘍の病勢を制御することで難治性を打破する新たな治療戦略が期待される。代表者らはこれまでに進行卵巣癌腹膜播種において、腫瘍微小環境を構築する卵巣癌関連腹膜中皮細胞(ovarian cancer-associated mesothelial cells: OCAM)を同定し、卵巣癌細胞とOCAMとの異種細胞間クロストークにおける細胞外基質の重要性を明らかにして来た。本研究課題では、基課題で樹立した腹膜中皮細胞を特異的に標識する遺伝子改変実験動物モデルを用いて、卵巣癌腹膜播種における細胞外基質の総体である腹膜マトリソームを、オーストラリア・アデレード大学に所属するCarmela Ricciardelli博士との国際共同研究により解明することを目的とする。最先端のプロテオミクス分析機器および解析技術を有する同施設の手法を用いて、基課題の目的である進行卵巣癌の病勢制御を、腹膜マトリソームを標的として発展させ、腹膜という宿主環境の再生による卵巣癌新規治療戦略の開発を試みる。
本年度は、名古屋大学・アデレード大学の博士課程ジョイントディグリープログラムの一環として代表者が直接の指導を行なっている大学院生1名が同研究室に留学し研究活動を行った。代表者自身も渡航し、現地での研究活動の把握と情報共有を行い、進捗を確認した。線維化の主体であるコラーゲンの発現量及び種類の変化を捉えるための網羅的プロテオミクス解析を実施し、結果の分析を行ったところ、複数のコラーゲン種の発現変動を認め、これらが卵巣癌の難治性化に関与する可能性が示唆された。加えて臨床的角度から卵巣癌組織の解析を行い、線維化の程度を、演算プログラムを作成して評価したところ、臨床転帰との相関があることを証明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究により、以下の内容に関する成果を挙げることができたと考える。
①卵巣癌腹膜播種を促進するOCAMが“癌の味方”へと形質転換する際の分子生物学的メカニズムを、腹膜マトリソームに特化して解析する: WT1CreERT2/+;ROSA26fstdTomatoマウスによる腹膜中皮細胞リネージトレーシングを用いて、中皮細胞の間葉転換に伴う癌間質の形成を証明した。これらの細胞を用いてRNAシーケンス、一細胞RNAシーケンスを行うことで、マトリソーム関連遺伝子の発現状況を確認することを予定する。さらにヒト卵巣癌細胞株(OV90)をヌードマウスへ腹腔内異種移植し、形成された腫瘍から細胞外基質のみを抽出し、LC-MS/MSを用いたショットガンプロテオミクス解析を実施した。生物種によってタンパク分離ができる性質を利用し、宿主であるマウス側での細胞外基質の変化を評価したところ、複数種類のコラーゲンの変動が確認できた。
②大規模ケミカルライブラリーを用いて探索するOCAM化抑制物質が、細胞・動物レベルにおいて腹膜マトリソームへ与える影響を評価する: ハイスループット・ケミカルライブラリースクリーニングを行うため、正常中皮細胞とOCAMとを識別するためのマーカー探索を行い、標的分子Xを特定した。本分子のレポーター系を用いて、スクリーニングシステムの構築を目指し、施設内への知財申請を完了した。本知財を用いて企業共同研究の開始を次年度にて予定している。標的分子Xレポーター細胞樹立のための遺伝子導入用プラスミドを作成した。一方で標的分子Xの中皮細胞における機能は未知であり、細胞における機能実験を行い、中皮細胞の遊走能に関与していることを解明した。さらに標的分子X KOマウスを入手し、生体における機能の追求を予定する。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度に得られた成果をもとに、さらに予定の研究内容を推し進める。①の系譜追跡においては、RNAシークエンスや一細胞RNAシークエンスを行うことで、癌性腹膜炎により生じたOCAMの変化を、マトリソーム関連遺伝子を標的として解析する。一細胞RNAシークエンス等の高度な解析に関しては、共同研究機関とともに計算生物学的アプローチを行う。②の候補物質探索においては、標的分子Xレポーター細胞を樹立し、共同研究機関とともにハイスループット・ケミカルライブラリースクリーニングを行う。新規の治療候補物質の同定を行い、in vitro、in vivoにおける効果検証を実施することを予定する。
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Report
(2 results)
Research Products
(66 results)
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[Journal Article] Chondroitin Sulfate Proteoglycan 4 Provides New Treatment Approach to Preventing Peritoneal Dissemination in Ovarian Cancer2024
Author(s)
Kaname Uno, Yoshihiro Koya, Masato Yoshihara, Shohei Iyoshi, Kazuhisa Kitami, Mai Sugiyama, Emiri Miyamoto, Kazumasa Mogi, Hiroki Fujimoto, Yoshihiko Yamakita, Xinhui Wang, Akihiro Nawa, Hiroaki Kajiyama
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Journal Title
International Journal of Molecular Sciences
Volume: 25
Issue: 3
Pages: 1626-1626
DOI
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Organizer
IGCS2023
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