Project/Area Number |
21KK0299
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (A))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 47060:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
櫨川 舞 福岡大学, 薬学部, 准教授 (10509186)
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Project Period (FY) |
2022 – 2024
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥15,600,000 (Direct Cost: ¥12,000,000、Indirect Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | 核酸 / 乳がん / 標的化 / ペプチド / ゼブラフィッシュ / 核酸医薬 / コイルドコイルペプチド / 相互作用 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、国際共同研究により基課題の「がん転移治療のための膜透過ペプチドを用いたsiRNA医薬の開発」を発展させ、新規機能性ペプチドを用いた核酸医薬のための製剤設計を実現し、ハイスループットなモデル生物、ゼブラフィッシュ病態モデルを用いた機能性ペプチドで動態を制御する次世代核酸医薬の国際的創薬基盤を構築する。共同研究先である蘭ライデン大学の保有する生体ペプチドの機能解析に関する基礎データ、ゼブラフィッシュ評価系を活かし、研究代表者のペプチドを基盤とする製剤化技術を組み合わせることにより非エンドサイトーシス経路を誘導する機能性ペプチドを用いた核酸医薬開発を加速する。
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Outline of Annual Research Achievements |
核酸医薬は、核酸の特異的作用機序により遺伝子疾患をはじめとする難治性疾患に対する治療効果が期待されている。しかしながら、核酸は生体で不安定かつ細胞透過性が低いため、実用化は困難を極める。そこで、これまでに様々なドラッグデリバリー技術が駆使されてきたが、現在の市販品はいまだ不十分な品目数である。そのため、国際共同研究によって、核酸医薬開発を加速し、新規薬物キャリアの創製に限らず、生体評価系の効率化を図る必要がある。そこで、本研究では、基課題を国際共同研究により発展させ、選択的細胞標的型の核酸キャリアの創製目的とし、ゼブラフィッシュ病態モデルで血液循環からの生体への分布・動態解析を合わせて評価することを特徴とする実験系を用い、オランダに滞在して国際的創薬基盤を構築することを目指す。 2022年度は、9月-3月に蘭ライデン大学に滞在し、トリプルネガティブ乳がんに対するがん細胞選択的集積性を有する核酸医薬の調製を行いその物性評価・製剤評価を行った。蘭ライデン大学の有しているペプチド設計・合成技術を基盤に粒子表面にがん細胞を認識するリガンド分子を配置した製剤設計を実現し、in vitroで標的化によるsiRNAの低用量化に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」に示した通り、当初の研究目的・研究実施計画に従って順調に研究を遂行し、研究成果を公にすることができたから。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、研究実施計画に従って研究を進める。具体的には、製剤のin vivoでの体内分布を評価するため、ゼブラフィッシュを用いた体内動態の観察を行う。また、ゼブラフィッシュを用いた評価には、正常モデルとがん細胞を血管内から移植した腫瘍モデルの2種を用い、正常モデルと腫瘍モデルの体内動態の違いを評価する。さらに、体内動態の評価においてがん細胞への集積性を確認した後に、病態モデルにおける腫瘍サイズの計測を行い本製剤の治療効果についても検証する。海外の滞在期間としては、2023年度は、4月-8月で蘭ライデン大学に滞在し、9月からは日本でマウスゼノグラフモデルを用いた検討を行う。魚類からげっ歯類への治療効果の検証ステージのステップアップを目指す。現在のところ、研究計画の変更の必要性や研究遂行上の大きな課題は生じていない。
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