自然免疫-獲得免疫を制御する細菌由来化合物の化学合成と機能解析
Project/Area Number |
22310136
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Living organism molecular science
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤本 ゆかり Osaka University, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (00362616)
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Project Period (FY) |
2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥11,180,000 (Direct Cost: ¥8,600,000、Indirect Cost: ¥2,580,000)
Fiscal Year 2011: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2010: ¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
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Keywords | 複合糖質 / 自然免疫 / ペプチドグリカン / 受容体 / 化学合成 |
Research Abstract |
本研究においては、生体防御の最前線を担う自然免疫を活性化する鍵構造として、微生物由来免疫増強/抑制化合物の化学合成法の確立、純粋な合成化合物を用いた生物活性の検証と詳細な解析、さらにはその生体内での機能解明を目指した研究を行った。すなわち、細胞壁成分であるペプチドグリカン(PGN)・フラグメントについて、環境中、特に本年度はBacillus subtilis natto(納豆菌)について、Nod1天然リガンドの解析を行い構造を決定すると共にEscherichia.coli(大腸菌)には見出されなかったPGNフラグメント構造の合成を行った。一方、フラグメント構造の効率的合成法については、八糖構造合成法を確立するとともにジペプチドあるいはヘプタペプチド構造がリンクした構造の化合物合成に成功した。標識体合成法の検討を行い基盤となる技術を得た。また、強い免疫刺激活性、あるいは特徴的なナチュラル・キラー(NK)細胞刺激活性や細胞傷害性T細胞活性化作用を持つ微生物由来糖脂質についても、新規化学合成法の確立、生物活性の解析を目指した研究を行ったが、その一つとして、アテローム性動脈硬化との関連が報告されており我々のこれまでの研究でも特異な免疫刺激活性を持つ事を示している寄生菌型リポ多糖部分構造について、効率的合成法を確立するとともに、慢性炎症に関連する活性として、ヒト末梢血を用いた活性試験における強いインターロイキン18(IL-18)の誘導活性を見出した。また、免疫刺激活性という視点からはこれまであまり研究されてこなかったE.histolytica trophozoitesのイノシトールリン脂質部位について、我々の見出した新規リン酸化反応の展開を行い、骨格部分の合成に成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
(39 results)