テレワークが職業生活と家族生活の関係に及ぼす心理的・物理的影響
Project/Area Number |
22530425
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Business administration
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Research Institution | Ochanomizu University (2011-2012) Tokyo University of Science (2010) |
Principal Investigator |
坂本 有芳 お茶の水女子大学, その他部局等, 研究員 (00468703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
スピンクス W.a. (スピンクス W.A.) 東京理科大学, 工学部, 教授 (10286198)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2010: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | テレワーク / ワーク・ライフ・バランス / ワーク・ファミリー・コンフリクト / ボーダー理論 / ICT利用と家族 / 在宅勤務 / モバイル勤務 / ワーク・ファミリー・ボーダー理論 / 人的資源管理 |
Research Abstract |
本研究は、テレワーク(ICTを利用した在宅勤務、モバイル勤務)が、職業生活および家族生活に及ぼす心理的・物理的影響を実証的に検討したものである。柔軟な働き方の効果に対する実証的研究は、一貫性のある結果が得られていないことをふまえ、ワーク・ファミリー・ボーダー理論に基づく概念測定や仮説設定を通じ、ワーク・ライフ・バランス研究に新たな知見をもたらすことを目指した。 テレワークを題材とした実証的検討にあたり、既存文献の尺度収集や予備テストを通じ、ボーダー理論で用いられる主要概念の測定尺度を作成した。検討した尺度を用いたアンケート調査票を作成し、三大都市圏に居住する就業者を対象としたWeb調査を実施し、有効回答300サンプルを回収した。 収集したデータを用いた統計的検討の結果、「領域浸透性」、「領域間横断コミュニケーション」、「他領域に対する理解」など、ボーダー理論特有の概念に対して作成した測定尺度の信頼性や妥当性はきわめて高かった。また「他領域に対する理解」「領域間横断コミュニケーション」が仕事と家族の葛藤に及ぼす影響は、ボーダー理論が予測する方向と一致した結果が得られた。ただし、「領域浸透性」が家族生活に及ぼす心理的・物理的影響については、理論の予測とは反対の結果が得られた。ICTは境界浸透性を増すことが観察されたものの、境界浸透性を通じてではなく、むしろ直接、仕事と家族のコンフリクトを高める傾向がみられた。 分析を通じ、「境界」「浸透性」等ボーダー理論の概念は、テレワークが職業生活および家族生活に及ぼす影響の分析に適していることが確認された。同時に、仕事領域の境界が非常に強固である日本の状況をふまえた上で、家族/仕事の境界の強弱と両者の葛藤との関係についての仮説を、新たに検討してゆくことが今後の課題であることが明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)