「全契約社員の正社員化」を実現した労使関係の実証的研究
Project/Area Number |
22530577
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Sociology
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
河西 宏祐 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (20015837)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2012: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2011: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2010: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 労働組合 / 契約社員 / 変形労働時間制 / 規制緩和 / 私鉄産業 / 経営合理化 / 正社員化 |
Research Abstract |
(1)本研究は、2009年の春闘こおいて「全契約社員の正社員化」を実現した広島電鉄の労働組合(広電支部)を対象とし、それが実現するまでの過程」について,聞き取り調査を通して実証研究を行うことを目的とする。 (2)その「過程」は、(1)混迷期(1993年~2002年)、(2)再生期(2002年~2009年)に分けられるが、本年度は後者について重点的に研究を行った。 (3)非正規社員の組織化について。 (1)広電支部が非正規社員の正社員化を進めることを通して「再生」を果たしていく過程について実態調査を行った。(2)経営側から「バス分社化」か、または「契約社員制度の発足」かの二者択一を迫られた広電支部は、「苦渋の選択」として「契約社員制度の発足」を認めた(2001年)。その際、「契約社員のユニオンショップ制」を条件として獲得している。 (2)その直後から、「正社員化」を要求して労使交渉を続けている。(3)その結果、「採用3年後の登用制度」(2002年)を獲得(「正社員」として)。(4)非正規社員の賃上げの実現(2004年)などの成果を挙げている。(5)その実績に立って、「正社員・契約社員の労働条件の統一」の労使合意に達している(2006年)。 (4)新賃金制度の創設。 (1)上の労使合意に基づいて、新賃金制度の創設が必要となった。この際、経営側は「正社員の契約社員化」を主張したが、広電支部は「契約社員の正社員」を主張し、激しく対立。(2)労使双方の賃金案の突き合わせの労使交渉を通して、組合案が優位に立つ。(3)結局、組合測の主張を大幅に取り入れた職種別年功賃金制で決着した。 (5)本年度は、以上の過程を実態調査を通して把握した。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)