薬剤耐性HIVプロテアーゼに対する高活性阻害剤の設計研究
Project/Area Number |
22590108
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Drug development chemistry
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
木村 徹 Kyoto Pharmaceutical University, 薬学部, 准教授 (70204980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木曽 良明 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (40089107)
日高 興士 京都薬科大学, 薬学部, 助教 (30445960)
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Project Period (FY) |
2010 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2010: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 分子認識 / 治療薬 / HIV / エイズ / HIVプロテアーゼ阻害剤 / 薬剤耐性 / ロピナビル / アロフェニルノルスタチン |
Research Abstract |
本研究では理想的な遷移状態ミミックであるヒドロキシメチルカルボニルイソステアを用いたHIVプロテアーゼ阻害剤を設計し、変異HIVプロテアーゼに有効な耐性克服型抗HIV薬の創製を目指した。酵素-阻害剤複合体のX線結晶構造および分子モデルを用いて分子認識解析を行い、プロテアーゼ変異部位に対応する相互作用を見出したので、この知見を阻害剤設計に応用し、更に構造活性相関研究を進めた。具体的な成果としては、 (1)優れた抗HIV活性を有するジペプチド型Apns含有阻害剤KNI-1689とHIV-1プロテアーゼ複合体のX線結晶構造解析に基づき、末端アミノ基に親水性置換基を導入した誘導体を合成した。 (2)D-アミノ酸誘導体を組込んだApns含有阻害剤のうち、ネルフィナビルおよびリトナビル耐性HIVに対して活性が向上したスルフォニル体のKNI-1909をリードとし、スルフォニル構造の相互作用に着目した誘導体を合成した。 (3)トリペプチド型阻害剤のP2部位にテトラヒドロフラニルグリシンの導入を検討し、最も使用頻度の高いロピナビルに耐性を示すHIV株A17に対して強力な活性を示す阻害剤を同定した。 (4)ロピナビル耐性HIV株A17と同じ6つの変異部位を有するHIVプロテアーゼ誘導体を作製し、そのプロテアーゼ誘導体が阻害剤を上手く回避しながら充分な酵素活性を有していることを明らかにした。阻害剤と変異型プロテアーゼとのX線共結晶構造の解析に成功した。 多剤併用療法による長期間のHIV感染治療において多剤耐性HIVの出現は深刻な問題である。本研究成果は、その問題を克服する新規薬剤の開発に繋がる重要な知見である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)