アディポカインシグナル伝達に基づくホルモン抵抗性前立腺癌の新規治療標的分子の同定
Project/Area Number |
22591763
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Urology
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
岩本 芳樹 信州大学, 医学部, 准教授 (30569314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚原 完 信州大学, 医学部, 助教 (00529943)
藤井 千文 信州大学, 医学部, 助教 (10361982)
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Project Period (FY) |
2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 前立腺癌 / ホルモン抵抗性 / 肥満 / レプチン / cDNAマイクロアレイ法 / 治療標的分子 |
Research Abstract |
レプチンは、肥満時に脂肪細胞からの分泌が増加する代表的なアディポカインである。ヒトヒトホルモン抵抗性前立腺がん細胞株であるDU145とPC-3は、このレプチンにより増殖・生存が刺激されるが、ホルモン依存性前立腺がん細胞株であるLNCaPは、レプチンに反応しない。我々はこの事実に基づき、DU145とPC-3の双方で発現が上昇するが、LNCaPでは上昇しない遺伝子群が、ホルモン抵抗性前立腺癌の細胞増殖・生存に関わる遺伝子を含むと考え、そのような遺伝子群をcDNAマイクロアレイ法にて同定した。cDNAアレイは、Medical College of Wisconsinの且essner(研究協力者)らの作成した約2万個のUniGeneを含むものを用いた。また結果の解析には、彼らが独自に開発したソフトウェアを用いた。我々の予想通り、同定した遺伝子群には、細胞の増殖や生存への関与が既に知られている遺伝子が含まれていた。我々は、これらの遺伝子のうち、特にレプチンに強く反応したA20/tumor necrosis factor α-induced protein 3遺伝子に注目し、そのレプチンによる制御をリアルタイムPCRとウェスタンブロット法にて詳細に調べた。その結果レプチンは、DU145とPC-3において、mRNA及びタンパク質レベルでA20遺伝子の発現を刺激するが、LNCaPでは発現に影響を及ぼさないことが分かった。したがってA20遺伝子は、レプチンによるホルモン抵抗性前立腺癌細胞の増殖・生存に関与している可能性が高く、ホルモン抵抗性前立腺癌の新規標的分子の候補となるかもしれない。
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Report
(1 results)
Research Products
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