Project/Area Number |
22656055
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dynamics/Control
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
武藤 信義 首都大学東京, 大学院・システムデザイン研究科, 教授 (60326022)
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Project Period (FY) |
2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2010: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | 電気自動車 / 前後輪独立駆動型電気自動車 / FRID EV / フェールセーフ / 荷重移動 / スリップ比制御 / ホイールスピン / ホイールロック |
Research Abstract |
自動車業界では、環境やエネルギー問題に対処すべく、電気エネルギーを機軸にしたハイブリットカーや電気自動車(EV)等の環境対策車へ強力にシフトを進めている。そこで、車本来の基本的な要件である「安全性と走行性能」の両立という視点から今まで研究・開発されてきたEVの推進力発生機構を分析し、次世代のEVを見据えた前輪と後輪が独立して制駆動力を制御できる推進力発生機構をもった前後輪独立駆動型電気自動車(FRIDEV)を考案した。本研究では、様々な視点からの解析やテストコースでの試験評価によって、FRID EVが有する、今までのEVで見られない「安全性と走行性能」の両立性について明らかにした。その要点を以下に示す。 (1)前輪乃至後輪駆動系の何れか一方が故障しても故障時点の速度を維持しながら継続して運転ができる。-このフェールセーフ機能は様々な速度及び路面条件で確認され、従来のEVでは得られないFRID EV固有の機能として位置付けることができ、安全性に果たす役割は大きい。 (2)減速時に生じる荷重移動を補償することによって、ブレーキ時に生じるホイールロックを抑制し、安全に停止できる(補償のない場合よりも停止距離が短くなる)。-減速時に生じるホイールロックの抑制には、荷重移動まで考慮することの重要性を明らかにすると同時に走行性能も改善された。 (3)加速時に生じる荷重移動を補償することによって、安定で効率のよい加速性能が得られる-荷重移動の補償は雨天時のような滑りやすい路面では安定な駆動を実現する上で、特に重要であることを明らかにした。 (4)全面凍結路や凍結路面と湿潤路面とで分離されたスプリット路面等の劣悪な道路環境下での始動及び制動に対しても、前輪と後輪のスリップ比制御と始動及び制動時に生じる荷重移動の補償によって、ホールスピンやホイールロックなく安定に始動・停止が可能になることを実証した。(799字)
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