マイクロバブル技術による水質浄化・水環境蘇生機構に関する研究
Project/Area Number |
22656110
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hydraulic engineering
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Research Institution | Tokuyama College of Technology |
Principal Investigator |
大成 博文 徳山工業高等専門学校, 土木建築工学科, 教授 (30045041)
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Project Period (FY) |
2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2010: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | マイクロバブル / マイクロバブル水 / 水質浄化 / 植物活性 / 気体固定 / 水環境 / ダム貯水池 / 浄水場池 |
Research Abstract |
マイクロバブルおよびマイクロバブル水の物理化学的特性を解明するとともに、閉鎖水域における水質浄化と水環境蘇生に関する実験的研究を行い、次の具体的成果を得た。 (1)マイクロバブルの画像解析を詳しく検討した結果、その収縮過程において、マイクロバブルは、約10ヘルツの周波数で収縮と膨張を繰り返しながら、収縮速度を増大させる。 (2)マイクロバブルの収縮過程の振動現象は、マイクロバブル内の負電位増加、自発光と結び付く高温高圧化現象の引き金になり、結果として固有の化学反応特性を出現させた。 (3)(2)の反応を伴うマイクロバブルとマイクロバブル水を植物に供給することによって、植物活性が誘起されることを明らかにした。また、その活性を利用した水耕栽培では、1.5~2倍の成長促進を実現するとともに、窒素系肥料の大幅削減(従来の半分)、野菜の抜群の美味しさ向上が実現された。 (4)浄水場池の水質浄化を行い、アオコなど藻類の出現を防止するとともに、その水質向上によってオオカナダモなどの湖底植物の大量繁茂が実現し、さらに、その繁茂で水質浄化機能が増大した。 (5)中型のダム貯水池下層の無酸素水域の水質浄化を行う小型で軽量、コンパクトな水質浄化装置を開発し、現場実験において、マイクロバブルの高溶解性、水平拡散性などを確かめた。しかし、2010年の夏、秋の異常高温が原因で、ダム貯水池の4分の3が強く無酸素化したために、ダム貯水池全域の水質浄化を十分に行うには至らなかった。 (6)マイクロバブル技術を日本酒づくりに適用し、2009年、2010年度のモンドセレクション最高金賞、全国酒類コンクール第1位という「世界一」、「日本一」を実現させた(岩国市M酒造)。 以上のように、マイクロバブルとマイクロバブル水の物理化学的解明とそれらを踏まえた技術的適用によって、広範囲の分野と現場での水質および各種技術改善と水環境の蘇生が達成された。
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Report
(1 results)
Research Products
(15 results)