Project/Area Number |
22659042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
富澤 一仁 Kumamoto University, 教授 (40274287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
魏 范研 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 助教 (90555773)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 糖尿病 / RNA / 遺伝子 / 化学修飾 / ゲノム / tRNA |
Research Abstract |
近年,細菌おいて転移RNA(tRNA)もDNA同様様々な化学修飾を受けることが明らかになった。しかし,哺乳動物ではtRNA修酵素の存在すら明らかでなく,tRNA修飾の生理機能は不明である。本研究では,哺乳動物における転移RNA (tRNA)の化学修飾酵素を網羅的に同定し,同修飾の生理機能,またtRNA化学修飾の破綻が蛋白質翻訳異常,延いては糖尿病などの疾患を引き起こす危険因子になっていることを明らかにすることを目的として行った。今年度は下記のことを明らかにした。 (1)哺乳動物tRNAの化学修飾の同定 マウス肝臓からtRNAを精製後、tRNAをリボヌクレアーゼで処理し、モノヌクレオチドを単離した。単離したモノヌクレオチドの化学修飾について質量分析法を用いて解析した。その結果、リジンtRNAのイソペンテニルチオメチル化修飾ならびにスレオニノカルボニルチオメチル化修飾を同定することができた。 (2)CDKAL1ノックアウトマウスの解析 CDKAL1欠損マウスでは、リジンに対応するtRNAの37番目のアデニンの修飾が欠損しているか検討した。CDKAL1欠損マウスならびに野生型マウスから肝臓を摘出し、tRNA精製後リジンtRNAの化学修飾について質量分析法を用いて解析した。その結果、野生型マウスでは、チオメチル化修飾が同定されたが、CDKAL1欠損マウスではスレオニノカルボニル修飾はされていたが、チオメチル化修飾は検出されなかった。さらに、枯草菌のMiaBおよびYqeV欠損株に、ヒトCDKAL1遺伝子を形質転換した。その後tRNAを精製し、質量分析法にてチオメチル化修飾の有無について解析した。MiaB欠損株にCdkal1遺伝子を形質転換しても、tRNAのチオメチル化修飾は認められなかった。一方、YqeV欠損株では、Cdkal1遺伝子を形質転換することにより、tRNAにチオメチル化修飾が付加された。以上の結果より、Cdkal1はリジンに対応するtRNAの37番目のスレオニノカルボニル化アデニンをチオメチル化する酵素であることが明らかになった。
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