Project/Area Number |
22659182
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
田村 智彦 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (50285144)
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Project Period (FY) |
2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 細胞・組織 / 遺伝子 / 発現制御 |
Research Abstract |
転写因子IRF8の発現は慢性骨髄性白血病(CML)患者で著減し、IRF8欠損マウスはCML様病態を呈する。本研究者はこれまでIRF8がミエロイド系細胞の分化・増殖を制御することを明らかにし、直接の標的遺伝子や標的DNA配列を同定してきた。しかしMφ系で最も代表的な遺伝子M-CSF受容体(Csf1r)については、IRF8はあくまで間接的に、新たに合成される未知のIRF8誘導蛋白(IMAFと名付ける)を介して、しかも転写開始以降の作用点も持ってこれを誘導する可能性が考えられた。そこで本研究ではこのIMAFの同定を試みることで、将来的に今まであまり重要視されてこなかった、細胞分化における転写開始以外による遺伝子発現制御機構を理解することを目指した。まず、クロマチン免疫沈降法(ChIP)によって、IRF8がCsf1r遺伝子を強く誘導する際には実際、直接Csf1r遺伝子には結合しないこと、そして転写開始に伴って生じるH3K4me3はIRF8導入前から生じており導入後も数倍しか増強しないのに対し、転写伸長に伴って生じるH3K36me3は25倍も増強することを見出した。IMAF遺伝子候補の最初の条件を(1)IRF8と相同性の高いIRF4もCsf1rを誘導することを利用して計5通りの系でマイクロアレイによる網羅的遺伝子発現解析を行ない、すべての系でIRF8,4いずれによっても早期に誘導されること、(2)ChIP-シーケンスでIRF8がその5'領域に結合するものであること、とした。そして次にIMAF候補遺伝子の導入とノックダウンを行なった。その結果IMAFとして、RNA結合ドメインを持つがこれまで機能が明らかでなかった分子と、Csf1rの発現を増強することが知られている既知の転写抑制因子の二つを同定することができた。現在その二分子の、Csf1r発現誘導における作用点の解析に進んでいる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)