表皮細胞内ロジスティクスとしての脂質輸送システムの分子基盤の解明
Project/Area Number |
22659201
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
秋山 真志 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (60222551)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有田 賢 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教 (50374434)
|
Project Period (FY) |
2010
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
|
Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
|
Keywords | ABCA12 / 脂質輸送 / 表皮細胞 / 角化 / 脂質バリア |
Research Abstract |
本研究では、表皮細胞の脂質輸送を、脂質輸送蛋白ABCA12を中心とした細胞内ロジスティクスとして捉え、その分子基盤の解明に挑戦した。本研究では、研究代表者の有するABCA12ノックアウト・マウス細胞とsiRNAを用いたノックダウン、3次元培養系を用い、表皮細胞内のABCA12と脂質のダイナミズムの解明を試みた。 今回は、ABCA12ノックアウト・マウス、および、ヒトにおけるABCA12ノックアウトである道化師様魚鱗癬患者からの皮膚、ならびに、表皮細胞、ノックアウト・マウス、および、道化師様魚鱗癬患者由来表皮細胞、正常表皮細胞を用いた3次元培養による再構成表皮を対象として、マーカー脂質を用いた脂質輸送のイメージング解析、ならびに、免疫電子顕微鏡によるABCA12と各種脂質についての表皮細胞内超微形態学的局在を検討した。具体的には、(1)ABCA12ノックアウト・マウス、および、ヒトにおけるABCA12ノックアウトである道化師様魚鱗癬患者からの皮膚、ならびに、表皮細胞の準備;(2)マーカー脂質を用いた脂質輸送のイメージング;(3)ノックアウト・マウス、および、道化師様魚鱗癬患者由来表皮細胞を用いた3次元培養による表皮の再構成;(4)培養表皮細胞、ならびに、3次元培養再構成皮膚におけるsiRNAによるABCA12のノックダウンを、当該研究期間に施行した。 最終的に、研究結果の総括と疾患治療への応用の可能性の評価を行った。 それらの結果から、表皮細胞の分化(角化)の過程における、ABCA12を中心とした細胞内ロジスティクスとしての脂質輸送の概要と脂質バリア形成機序を明らかにした。この成果は皮膚バリア障害を発症機序として共有している多くの皮膚疾患に対する治療法の開発へとつながる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(10 results)