再生医療のための新世代多層培養法の開発‐網膜再生・移植にむけて‐
Project/Area Number |
22659314
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
石川 博 日本歯科大学, 生命歯学部, 客員教授 (30089784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 昌治 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (90343110)
中原 貴 東京大学, 生命歯学部, 教授 (10366768)
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Project Period (FY) |
2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 網膜再構築 / コラーゲンビーズ法 / マウスES細胞 / 胚子様構造体 / 眼球原基 / ロドプシン含有細胞 / ETFs / 還流培養 |
Research Abstract |
網膜は脳から発生する発生する器官で、3層の神経細胞層(視神経細胞層、双極細胞層、杆状体・錐状体細胞層)と1層の色素上皮層の計4層からなる。通常の培養法ではそれぞれ異なった機能を持つ細胞をシナプス接合させ4層に重ねることは出来ない。本研究では培養下でそれぞれ増殖させた各細胞をコラーゲンビーズ培養法により4層に重ね、神経細胞層の3層をシナプス接合させ網膜を再構築する新しい培養法を試みた。まずマウス由来のES細胞(EES-6)から懸濁培養法により胚様体を作成し、ETFs添加培養液を用いて、還流培養しこれを成育させた。約10mmの大きさに育った胚子様構造体から眼球原基(網膜原基)を実体顕微鏡下に取り出し、ここから網膜を構成する4種の細胞(視神経細胞層、双極細胞層、杆状体・錐状体細胞層、メラニン細胞)を分離し、それぞれ2倍体性の高い細胞株を樹立した。次に単層のメラニン細胞の上に大きさの異なるコラーゲンビーズ(50,100,200μm)に各神経細胞を付着させたものを順次重ねて、4層構造を持つ網膜様構造物を作製できた。ロドプシン含有細胞(杆状体・錐状体細胞層)と双極神経細胞は色素上皮層に対し垂直に配列している所と配列が乱れている所があった。最上層は大型の神経細胞が多く存在していた。光刺激による誘発応答が確認出来たので3層の神経細胞はシナプス接合していることが判明した。網膜内各層の異なる細胞密度をビーズの大きさの違いで得られると考えたが、ごく少数とはいえメラニン細胞の各層への遊走を阻止する事が出来なかった。発生時は網膜内腔があるためメラニン細胞の遊走は阻止されるものと思われる。今後、生体の網膜のようなきれいな細胞配列を得るため、ビーズの形と大きさのさらなる検討とビーズの溶解速度の調節、さらにそれぞれの細胞層を構成する細胞の極性を統一させる新しい工夫が必要である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)