化学分子システムとしての生命現象解明に向けた生体内分子解析基盤の確立
Project/Area Number |
22685018
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemistry related to living body
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山東 信介 Kyushu University, 教授 (20346084)
|
Project Period (FY) |
2010 – 2012
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
|
Budget Amount *help |
¥19,110,000 (Direct Cost: ¥14,700,000、Indirect Cost: ¥4,410,000)
Fiscal Year 2011: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
Fiscal Year 2010: ¥12,090,000 (Direct Cost: ¥9,300,000、Indirect Cost: ¥2,790,000)
|
Keywords | 分子イメージング / 核磁気共鳴 / ケミカルプローブ / 蛍光 |
Research Abstract |
本研究では、生体内における化合物の挙動を明らかにできるケミカルプローブの開発を目標とし、「原子配列組み換え」と「核磁気多重共鳴技術」に基づくアプローチに挑戦した。具体的には、生体内代謝や生体内活性種との反応によって特定の原子配列が構築された場合にのみ、核磁気共鳴シグナルを発するシグナルOFF-ON型ケミカルプローブに関するコンセプトの実証、及び、プローブ開発を実施した。特に、生体活性化学種の中でも免疫や炎症への関与が示唆されている重要な活性酸素種である次亜塩素酸(HOCl)を標的としたプローブ開発を進めた。まず、通常は特定の原子配列が存在せずシグナルOFFであるが、次亜塩素酸による酸化反応で分子構造が変化し、特定パルスシークエンス下で核磁気共鳴シグナルを発生する還元クマリン型分子プローブを設計、合成した。実際、次亜塩素酸と反応させたところ、反応率に問題は残るものの、このプローブが設計通り次亜塩素酸と反応し、核磁気共鳴プロトンシグナルを与えることを確認された。開発したプローブは次亜塩素酸との反応により核磁気共鳴シグナルを与えるだけでなく、蛍光を発することも確認され、このプローブが蛍光-核磁気共鳴Dualモーダルプローブとして機能することを見いだした。また、蛍光をモダリティーとして解析の結果、様々な活性種の中でも次亜塩素酸に対し、高選択的に蛍光シグナルを発することが確認された。実際、組織抽出液中などの夾雑系でも次亜塩素酸添加に依存して蛍光、及び、核磁気共鳴シグナルを検出できた。新しいコンセプトに基づくケミカルプローブの実証、開発に成功したといえる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)