Project/Area Number |
22720201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Japanese language education
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宮島 良子 名古屋大学, 法学研究科, 特任講師 (90534404)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2011: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2010: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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Keywords | 論理的記述 / 評価 / 評価者特性 / 評価過程 / 言語の相違 / 言語の相 |
Research Abstract |
本研究は、日本語学習者による論理的記述(意見文)を評価、採点する場合、言語の相違や専門性の相違等、評価者の特性によっていかなる相違を生じさせるのかを質的に調査し、明らかにすることを目指したものである。 実験調査の対象とした教育機関では、社会科学分野の専門日本語教育が行われており、法学講師と日本語講師、母語話者教師と非母語話者教師の恊働が求められている。 評価者の評価過程を見るための実験手法として、発話思考法、参与観察、再生刺激法、半構造化インタビューといった方法を併用し、トライアンギュレーション(方法的複眼)の立場を取った。評価の素材となる文の書き手は、海外の高等教育機関で社会科学分野を専攻し、同時に日本語を学習している学部生である。意見文の課題は、日本留学試験の記述問題を用いた。評価者は国内外で専門や日本語を教える日本人教師及び外国人日本語教師である。まずは、各評価者が課題に即した答えをどのように想定し、心理的な影響を含め、いかに評価をし、採点へと至ったのかを頭に浮かんだことをできるだけ全て発話してもらった。実験者は、その様子を同席し、観察した。更に、採点後、評価者自身に録画資料を見ながら、発話ができなかった部分の補足説明をしてもらい、実験者が参与観察の際に気になったことについてインタビューをした。その後、半構造化面接法を用いて通常の評価をどのように行っているのか、意識しているのか等について、フォローアップインタビューを行った。別途、質問紙調査も併行して実施した。平成22年度は、上記の調査をモンゴル、ベトナム、カンボジア及び日本の日本語教育機関で実施した。22年度内には得られたデータをほぼ文字化する段階まで修了した。23年度には先にまとめられたモンゴルとベトナムのデータをまとめ、学会で発表した。更にカンボジアで補足データを収集した。今後、評価過程等から、評価者の特性とその評価行動の関わりについて、その実態を詳細に質的に検討する。分析を進め、論文にまとめていきたい。
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