Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
平成22年度は、外乱の影響を受ける非線形マルチエージェントシステムを考え、時変の合意形成を適応的に達成するような適応的合意形成問題を考えた。具体的には、以下の2点のサブテーマを遂行した。(1)分散型適応コントローラによる合意形成(2)不確かさが時変な状況に対する階層的合意形成サブテーマ(1)では、まず不確かさが未知パラメータが線形の結合である状況を考え、適応的推定器をもつ分散型適応コントローラを提案した。これによって、適応的に合意形成を達成するための通信トポロジーに関する十分条件を得た。この成果は、国際会議SICE Annual Conference 2010にて発表した。そして、この線形の不確かさに対する上述の適応的合意形成条件を、各エージェントに未知の非線形ダイナミクスが存在する状況へと拡張した。この成果は、国際会議IFAC World Congress 2011へと投稿し、採録決定となった。また、サブテーマ(2)では、(1)で導出した適応的合意形成の達成条件を、不確かさが線形と非線形とで混合的に結合した未知パラメータで表現されかつ時変である状況への一般化を行った。さらに、複数のマルチエージェントシステムが階層的に結合しているような状況を考え、階層的合意形成の達成条件を導出し、前述の条件をさらに一般化した。この成果は、現在国際会議に投稿中である。最後に、本研究で提案した適応的合意形成のアルゴリズムの、蛇型システム、協調ロボティクスといったバイオサイエンスにおけるCentral Patten Generatorへの適用は、今後の課題として残った。
All 2010
All Presentation (1 results)