リボソーム蛋白質が分解制御因子として機能する新規ポリアミン合成制御機構の解明
Project/Area Number |
22780060
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied microbiology
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
高塚 由美子 山形大学, 理工学研究科, 助教 (70570810)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2012: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2011: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2010: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | Selenomonas ruminantium / リジン/オルニチン脱炭酸酵素 / 発現制御 / ポリアミン / リボソーム蛋白質 / ATP依存性プロテアーゼ / ClpXP / ATP 依存性プロテアーゼ / ClpP |
Research Abstract |
反芻動物ルーメン(第一胃)の主要共生細菌で、偏性嫌気性のグラム陰性菌 Selenomonas ruminantiumは、細胞壁に必須構成成分としてポリアミンを共有結合している。本菌のポリアミン生合成に必須なリジン/オルニチン脱炭酸酵素(LDC/ODC)は、「原核生物には存在しない」とされていたアンチザイム様調節因子が関与する厳密な分解制御を受け、その本体としてリボソーム蛋白質L10が作動する。本研究では生物で初めて見出された、リボソーム構成蛋白質が分解促進因子として機能する分解制御機構の全容を、L10およびプロテアーゼの特性と構造、並びに分解複合体における各因子の相互作用と構造変化に焦点を合わせて解明することを目的としており、当該年度において以下の成果を得た。 昨年度において、本分解制御機構に関わるATP依存性セリンプロテアーゼの候補遺伝子として、S.ruminantiumの全ゲノム配列を参考に、真核生物 ODC の分解に関わるプロテアソームの原型ともされるClpP型プロテアーゼに着目し、本遺伝子(clpP)をクローニングして大腸菌での大量発現系を構築、さらにClpP組換え蛋白質を精製して精製標品のペプチダーゼ活性を確認した。本年度においては、ClpP型プロテアーゼによる蛋白質分解活性の発現に必要とされるATP結合サブユニット相当遺伝子(clpx)をクローニングし、大腸菌で大量発現させて、約46kDaの組換え蛋白質を得た。精製したS.ruminantiumのClpPおよびClpX存在下におけるL10依存的なLDC/ODC分解活性を、坑LDC/ODC抗体を用いたウエスタンブロッティングにより測定した。その結果、LDC/ODCがATP依存的に分解されること、またL10やClpXの非存在下では分解が起こらないことが明らかとなり、本分解制御機構に関わるプロテアーゼがClpP型プロテアーゼであり、リボソーム蛋白質がアンチザイム様分解促進因子として働くことを強く示唆する結果を in vitro の再構築系で得ることができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)