Project/Area Number |
22790356
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human pathology
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
平林 健一 Tokai University, 医学部, 助教 (60514388)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2011: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 膵臓 / 腫瘍 / 細胞間接着分子 / Nectin |
Research Abstract |
【研究の概要】本研究の目的は細胞間接着分子であるNectinについて正常膵組織、膵腫瘍での発現や機能を解明することである。特に1)膵癌細胞における各Nectin subtypeの発現の解明、2)膵癌細胞におけるNectin発現と浸潤能との関連の解明、3)膵癌細胞のNectin発現と血清Nectin濃度との関連の解明を主眼とする。膵癌におけるNectinの発現と機能の解明により、Nectin遺伝子抑制RNAi療法またはNectin遺伝子導入療法などの新たな治療法の開発や、血清Nectin濃度を利用した膵癌腫瘍マーカーの開発などの臨床応用へと展開するための研究基盤を確立すること目指すことである。【平成22年度の研究実績】2000年から2005年までの5年間に東海大学医学部付属病院で切除された浸潤性膵管癌53例を対象とし、各Nectin subtype(-1,-2,-3,-4)の免疫組織化学を施行しその陽性細胞率と臨床病理学的事項との関連を検討した。各症例における各Nectin subtypeの陽性細胞率をスコアリングした。浸潤性膵管癌ではNectin-1,Nectin-3の陽性細胞率が高かったが、Nectin-2,Nectin-4の陽性細胞率が低かった。臨床病理学的検討では、Nectin-1の陽性細胞率が高い症例では腫瘍径が小さい傾向があった。T因子(局所進展度)に関してはNectin-3陽性細胞率が高い症例では局所進展度が低かった。N因子(リンパ節転移)に関してはNectin-2およびNectin-4の陽性細胞率が高い症例ではリンパ節転移が少なかった。予後に関してはNectin-3陽性細胞率が高い症例は予後良好であった。今後はヒト膵癌細胞株を使用したNectinの発現とcell invasion assayを用いたNectin発現と細胞浸潤能との関連を検討する予定である。また、浸潤性膵管癌のみならず膵内分泌腫瘍など他の組織型での発現についても現在検討中である。膵癌におけるNectinの発現と機能の解明により、Nectinに関連した新たな治療法や診断方法の開発などの臨床応用へと展開が期待される。
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